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吉川 敦子 さん
(よしかわ・あつこ)
静岡県立 静岡がんセンター
看護管理部門 看護師長
ストーマ外来において、皮膚・排泄ケア認定看護師(WOCナース)として、主に大腸がん患者の人工肛門・人工膀胱(ストーマ)のケアにあたっている。
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1ストーマ装具の交換方法
 ②装具をつける

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人工肛門のサイズをはかる
「手術の直後は、人工肛門はむくんでいますが、時間の経過とともにサイズがだんだん小さくなりますので、入院中は装具交換のたびに看護師がサイズを測っていきます。

まず横が30mm、縦が28mm、高さが15mmです。サイズを測ったら、今度は装具に印をつけていきます。」

●装具をカットする

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装具をカットする
切り口のところを指で滑らかに
ストーマ装具用のハサミ
「装具はいろいろな種類がありますが、これは下が排泄する口になっているタイプで、裏側の茶色の部分が、皮膚に直接つくようになっています。

先ほど測った人工肛門のサイズが縦30mm×横30mmぐらいでしたので、30mmのラインのところに印をつけていきます。そして印をつけたところをはさみで切っていきます。裏側のビニールを切らないように、ビニールを引きながらカットしていきます。はさみではなく装具を動かしていくような感じで、切っていきます。

切り終わりましたら、切り口のところを指で滑らかになめします。

はさみは、人工肛門用のはさみとして先が曲がっているものが売っていますので、このようなはさみで切ったほうがカットしやすくなります。」

●装具を貼る

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装具を貼る
装具を人工肛門の下側に合わせて、貼る
ごしごしこすらず、指で優しく押さえる
手のひらで5分ぐらい温めながら装具を皮膚に密着させる
「まず装具の裏の紙をはがします。これはあとで型紙に使いますので、捨てないで置いておきます。

柔らかい装具でしたら、半分に折れますので、穴の下側を人工肛門の下側に合わせて、上に持ってくるような形で、装具を貼ります 。

あとは皮膚にしっかりと密着させます。このときにごしごしこすったりしないで、指で優しく押さえるようにして、装具を皮膚に密着させてください。ごしごしこすることで皮膚の刺激になって、皮膚のトラブルをおこす場合もあるので、注意してください。

皮膚と装具をよくなじませたら、装具の口を閉じます。あとは手のひらを使って皮膚と装具をよく密着させるようにします。こうして(手のひらで)5分ぐらい温めると、装具が皮膚によくつきますので、そのようにしていただいたほうがよいと思います。」

●自分が貼りやすい方法を見つける

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自分が貼りやすい方法をみつける
裏紙は次回の型紙としてとっておく
「装具を貼るときに(貼る場所が)見にくいと思いますので、いろいろな工夫をして、自分が貼りやすい方法を見つけていただきます。たとえば少し寝そべるような感じで斜めになってみたり、立って合わせてみたり、どうしても見にくいようであれば鏡を使って位置を合わせて貼るなど、いろいろ工夫していただくとよいと思います。(装具の中で)便は下に落ちますので、装具のふちを人工肛門の下側に合わせて貼っていただくのがよいと思います。

先ほどはがした裏紙は捨てずにとっておきます。次回の型紙にまた使いますので、必ずとっておいてください。これで装具交換の一連の流れは終わりです。」