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高田 由香 さん
(たかだ・ゆか)
静岡県立 静岡がんセンター
疾病管理センター よろず相談 社会福祉士
日本女子大学にて社会福祉学科を専攻。肢体不自由児療護施設、リハビリテーション病院、一般病院の勤務を経て、2003年より現職。「がんでつらい思いをする人をなくしたい」と、予防や検診を広める啓発活動にも力を入れている。リレー・フォー・ライフというがん患者支援活動にボランティアとして参加。
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相談例2 健康食品やサプリメントについて
Q.抗がん剤治療中に、健康食品やサプリメントを併用してもよいものでしょうか?

高田 「どうもはじめまして、高田と申します。」

相談者(患者本人) 「はじめまして。抗がん剤を打つので、その前に食事とか、サプリメントについてお伺いしたいと思いまして。」

高田 「健康食品やサプリメントも多少、治療に影響が出ることがあります。まず先生にご相談していただいてから使っていただくということをお勧めしているのですね。」

相談者 「そうですか、はい。」

高田 「サプリメントも、体にあまりよい影響がない場合もあるということが少し言われてきていますので、治療との兼ね合いが大事になると思います。でも体にそれほど害のない、あるいは負担のないものもあると思いますので、大事に付き合っていかれるとよいと思います。」

※参考リンク>  「がんの補完代替医療ガイドブック 第2版」
(編集・制作 「がんの代替医療の科学的検証に関する研究」班)


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解説●

高田 「まずは、今受けている治療の妨げにならないことが大事な観点だと思います。そういう意味では、(サプリメントは)口にするものですので、やはり担当の先生に服用してもよいかどうかを確認したほうがよいと思います。先生からも了解がもらえれば、安心して服用できるわけですし、健康食品のひとつとして取り入れることはできたりもしますので、まずは自己判断でするのではなくて、先生に相談しながら取り入れていくというのが、いちばん患者さんにとってもメリットのあることではないかと思います。

それ以外に、代替療法には音楽療法、お灸、リラクゼーション、アロマテラピーと、口に含まないものもあるので、それは健康な方も取り入れて生活の潤いにしている部分もあると思います。治療にはあまり影響のないものとしてご自分で工夫してやっていらっしゃる方もいますので、そこは臨機応変に考えられてもよいかなと思います。」

Q.毎日の食事で気をつける点を詳しく知りたい場合は? 

高田 「毎日のお食事のことは三度三度ありますから、やはりすべてに対して私たちがチェックをするというのは到底不可能です。その場合は、管理栄養士の食事指導をご紹介することがあります。やはりその、治療との兼ね合いというのがありますので、たとえば手術をした直後の食事や、抗がん剤の副作用でなかなか食べられないときの食事など、どういう工夫をしたらよいか、治療の段階に合わせてそれぞれ工夫すべき食事のアドバイスがあります。それはやはり専門家からのほうが、より適切なアドバイスがもらえると思います。」

※参考リンク> 「がんよろず相談Q&A 第3集 抗がん剤治療・放射線治療と食事編」
(静岡県立静岡がんセンター 発行)