がんと向き合う

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工藤裕美子 さん
(くどう・ゆみこ)
ブーケ(若い女性オストメイトの会)代表
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姫路市出身。23歳(1988年)のとき直腸ポリープ切除後、直腸がんと診断され、手術を受けて人工肛門を造設。退院後、仕事や妊娠・出産など女性のオストメイトの悩みを相談する機会や情報がないことを痛感。1999年に仲間と患者会(ブーケ)を作る。年3回会報誌を発行、「どんな状況でも直接手にとって読むことができるものを届けたい」という思いで全国の会員に発送している。
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6子供の頃からやりたかったこと

「子どもの頃、“ねむの木学園”を紹介した映画を小学校で見て、『私もいつか障害をもつ人に関わった仕事がしたい』と思っていました。それなのに全然違う金融機関に就職してしまったのですが、何か関わっていきたいなというのがありました。だから私はオストメイトになったのも、別に『なんで自分がこんなふうになったんだろう』とは思わなくて、『仕方がないな』と結構早く受け入れられたのかなというのはあります。」

●障害者支援活動に参加

「ですから高校生の頃からボランティアで障害者に関わっていました。仕事をするようになってからはやめていたのですが、オストメイトになってからまたそういうことも始めました。自立生活センター設立を目指している障害者グループの『障害者も外に出よう』というイベントに参加するようになり、その中で年が近い(障害者の)女の子ふたりとすごく仲良くなりました。私自身もヘルパー的なことで1〜2年ぐらい、彼女たちの手伝いをしたり介助をしたり、他の障害者のところに行ったりしていました。

でも彼女たちに『あなたは障害者じゃない』と言われました。彼女たちは子供の頃から病気でずっと車椅子で生活をしていて、この先どれだけ元気でいられるか本当にわからないような状況なのに、私は見た目、普通ですよね。そういう気持ちのすれ違いもできてしまい、離れるような形になりました。何か複雑な気持ちでしたけど。」