がんと向き合う

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岩瀬 哲さん
岩瀬 哲さん
(いわせ・さとる)
東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部 副部長
1994年埼玉医科大学卒業。東京大学医学部附属病院放射線科を経て、がん診療では外科手術・放射線療法・薬物療法・緩和ケアの専門家が協力して治療にあたる集学的治療が重要と考え、その普及に努める。
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6痛みを我慢する必要はない

「痛みがあるといろんな不具合が出てきますから、痛みを我慢するほうがいいという、その根拠のないといいますか、それは日本人独特の美学なのかもしれませんが、その考えを改めて、よりよい生活をするために痛みはとにかくなくしてしまうほうがいいんだという認識で、麻薬の使用を考えていただくのがいいと思います。」

Q. がんの痛みのほとんどはコントロールできる

「残念ながら、麻薬の使用だけでは痛みが取りきれないということは実際あるのですね。ただし、いろいろな方法があって、たとえば具体的にいうと補助薬があり、いろんな補助薬が効果があるということが報告されていますし、(神経)ブロックという方法もあり、それは麻酔薬をそのまま注射で使うというやり方なのですが、そうした複合的に集学的に痛みに対してアプローチをすれば、ほとんどの痛みがよくコントロールされるということは言えると思います。」