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川上 祥子さん
川上 祥子さん
(かわかみ・さちこ)
NPO法人キャンサーネットジャパン 渉外・広報担当理事

看護師。東大病院放射線科病棟にて臨床看護に従事。2000年より現職にてEメールによるセカンドオピニオン相談窓口として患者と医師のコーディネーションを担当、累計2000件以上の相談を取りもつ。

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7医療用麻薬に対する誤解

「患者さん側にしてみれば、この痛みはがんだからしょうがないんだと思ってる方がいたり、言っても(痛みを)取ってもらえないんじゃないか、我慢するしかないんじゃないかと思っていらっしゃる方がすごく多いのではないかと思います。それと、モルヒネ(医療用麻薬)に対する誤解。『痛い』と言ってモルヒネを使われると、もう麻薬中毒でおかしくなっちゃうんじゃないかとか、そういう誤解とか怖れからそれを言い出せずにいたりとか、ということは現場でも多々ありました。こちらから「これだけ痛いんだったらそういう方法もありますよ」と水を向けても、『でも麻薬を使うと、もう話もできなくなってしまうんですよね』というような理解をされているのが、そのときわかったりします。そんなときは、すでに(医療用)麻薬を使っているけども、とても尊厳を保ってらっしゃる先輩患者さんとちょっと会っていただいて誤解を解いたり、ということも過去にありました。」

●医療者に痛みを伝えてほしい

「痛みは、感じないほうがいいことなんです。ですので、辛いこと痛いことは本当に我慢しないでほしいです。それをコントロールするためには、どんなときにどんなふうに痛むのかといった、日常生活のなかでの細かい情報、系統だてた情報が必要なんですね。それを上手に観察して、医療者に伝えていってほしい。」