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VOICE 緩和ケア

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川崎 優子さん
川崎 優子さん
(かわさき・ゆうこ)
兵庫県立大学看護学部助教。専門はがん看護、遺伝看護。日本緩和医療学会の緩和ケア普及啓発事業『オレンジバルーンプロジェクト』の事務局を担当。週に1度、兵庫県立がんセンターのがん相談支援センターで相談員をしている。
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3緩和ケアのとらえ方

「痛みや吐き気などの症状をとることも緩和ケアのひとつです。緩和ケアという言葉をお聞きになられると、よく患者さんが『私はもう治療を受けることはできなくなるのですか』とおっしゃられ、緩和ケアは治療が終わってから始まるものと思われているのではないかと思うことがよくあります。そのときにお伝えしているのは、痛みには"がんが進行することによって起こる痛み"と、"抗がん剤や放射線治療に伴って起こる痛み"があり、その両方の痛みをとることが緩和ケアのひとつであるということです。

図:緩和ケアを受ける時期

緩和ケアは、治療が終わってからではなく治療と一緒に行っていくものなので(右図)、『これからの可能性が途絶えてしまうようにとらえる必要はないですよ』とお伝えしています。

ただ、その症状をとるだけでは、患者さんは日常の生活に戻れないと思います。というのは、やはりがんを患ったことによって体だけでなく、心にも影響があるからです。今まで送ってきた生活が送れなくなったときや、がんではない友人との間に隔たりを感じたときに、専門家が介入することでその気持ちを和らげることも可能ですので、もっと幅広い形に緩和ケアが変わってきていると受け止めていただけたらと思います。」

●人として患者さんに向き合う

「症状のコントロールは、医療者も専門家としてなんとかしなければいけないと思いますが、心や社会的な問題に対応するときは、本当に人と人としての関わりになってくると思うのです。医療者も専門職というベールをつけたまま関わっていては、いつまでたっても相手に近づいていけないような気がします。近くなればなるほど、患者さんとのズレはなくなります。自分もその専門職というベールを少し外して相手と向き合うと、その本質がみえてきて、"本当にその人にとって必要なことが何なのか"というところがみえた時点で、そこでもう1回ベールを着て専門職としてどう関わろうかとなったらいいのかなと思います。」