がんと向き合う

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中川 圭さん
中川 圭さん
(なかがわ・けい)
乳癌患者友の会きらら代表
2000年夏に乳がんと診断され、その後他臓器への転移があったものの、適切な治療を受け、現在広島を中心に乳がんの患者会「きらら」を主宰する傍ら、患者本意のクリニック設立に奔走している。
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7ホルモン剤による痛み

「私は(ホルモン剤を)飲んでしばらくして、まず朝起きたらこう手がこわばるんですね。そういったこわばりから、だんだんこう左肩の痛みであるとか、それから右の手首の痛みであるとかで、たとえば朝起き上がれないほどの痛みがくるんです。で、ほんとにこれは骨に転移しちゃったかなと思うぐらいです。じっと寝床のなかで動けないまま涙が出てしまうといったぐらいの痛みがきます。」

Q. 痛みに,どう対応しましたか?

「まず私の場合は、右の手首はちょっと仕事に差し支えるし、ドアのノブを回すのもできないぐらい(の痛み)になっていたので、手首にテーピングをしていました。それからちょっとした痛み止めは飲みましたし、もちろんドクターにも訴えたのですが、『まぁ痛いのかな〜 』とそれぐらいで、その場は過ぎてしまったのです。私の場合、おくすりが保険適用になって割と間がなかったので、周りに飲み始めた人はいるけれども長く飲んでいらっしゃる方がいなかったのです。いまは、そうした同じおくすりで、痛みが出るんだと患者さんも先生自身もわかってらっしゃるのですが、その頃は『そこまで痛みが出るのかな〜 』というぐらいで、(先生には)そのままにされていました。」

Q. 痛みに対して,ほかにも何か対処をしましたか?

「もうあれやこれやで整形外科にも行きました。整形外科の先生が骨をみたらかなり骨粗鬆症も進んできているし、『その痛みはたぶんそのホルモン剤によるものだろう』ということで。外科の主治医の先生もそのうちに『これはどうも骨の痛みが出るみたいで、みなさんなんか痛みを訴えられるみたいだね〜』ということで、そうこうしているうちに、私が1年半ぐらいしたらだんだん痛みが治まってきたのです。それで、まぁこの痛みはその副作用からくるものだと自分自身が納得してしまって。患者さんたちからのご相談で(痛みを)訴えられた場合は、その痛みはたぶんホルモン剤からのものだろうし、ドクターとよく相談して、痛み止めを処方してもらうとか(してくださいと助言しています)。たとえば、ドクターには『くすりを飲んでいる』と言って飲まないでおくという方がよくいらっしゃるので、それはがんそのものの治療に影響しますから、どうしても(くすりを)続けられない方はちゃんとドクターに相談して、くすりを変えていただくとか痛み止めを処方してもらってくださいとご助言申しあげています。」