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若尾 直子さん
若尾 直子さん
(わかお・なおこ)
山梨まんまくらぶ代表、薬剤師
2001年8月乳がんと診断され、数名の有志とともに2004年「山梨まんまくらぶ」を発足。山梨県のがん対策推進協議会の委員に就任し、地方からの「がん医療推進」をめざしている。
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4背泳ぎがしたい

「(乳房を)同時再建をしてもらうときにいくつかの方法を提案してもらいました。異物を入れるインプラント、シリコンや生理食塩水を入れて比較的簡単にやる方法、腹直筋というおなかの筋肉と脂肪を使う方法、それから背中から筋肉をもってくる方法などです。

私はささやかな趣味で水泳をしていますが、学生時代に体操をしていて左肩を故障し、回しにくいことがあり、今回全摘したのは左の乳房だったのですが、背中の筋肉を使うと左の肩が余計回しづらくなるかな、水泳するときに背泳ぎができなくなるかなと、この世の終わりを考えながらそうした計算もしていたんですね。不思議なのですが。もしかしたら来年、私は命がないかもしれないし、水泳なんてとてもできないかもしれないと思う自分がいる一方で、ある自分はバリバリに背泳ぎしたいということを考えているんですね。

そのときは、お腹の脂肪と筋肉は余っているから、お腹からとってしまえばいいと思い、腹直筋皮弁で胸にすることをお願いしました。でも、第1子を出産するときに帝王切開をして、その後お腹の開腹手術をしたこともあり、お腹に大きな傷があったのです。その傷を避けて乳房を作るには少し広めにお腹を切らないとならない状況だったので、同時再建した後の安静期間がすごく長かったです。」