統合失調症と向き合う

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渡邉博幸さん
渡邉 博幸さん
(わたなべ・ひろゆき)
国保旭中央病院神経精神科
地域精神医療推進部部長
1992年千葉大学医学部卒業、同大附属病院研修医を経て、1998年大学院修了後、同精神科助手。2007年より同講師を経て、2009年に現職に就く。地方での精神医療の活性化を図るため、精神疾患に特化した訪問看護ステーション「旭こころとくらしのケアセンター」の設立など、様々な地域精神医療の仕組みづくりに関わり、それらとの強い連携のもと精神科医療を実践している。
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16はじまりは朝のミーティングから

「その日の朝のミーティングですけど、24時間体制を取っていますので、夜間に電話での問い合わせがあったかどうか、どういう内容でどういうふうに対処したか、日中その方に対してどのようにサポートしていこうかと計画をします。その他に本日の予定、利用者さんを計画通りに訪問ができるかどうかということで5名の方にその日の訪問の予定、こういうことをしますという内容を発表していただいています。自分で困っていれば他のスタッフからアドバイスをいただいたりして、朝8時半から9時頃までミーティングをやって、一斉にスタートするんですね。

お昼はみんなバラバラで、距離は片道1日に120キロ走ることはざらですので、帰りはみなバラバラと(図4)。ですけども夕方、16時半には全員帰宅、こちら(センター)に帰ってきて、1日の介入をみなさんで話し合って評価して、で、夜間緊急対応の必要なケースがあるかどうか、あった場合にはどうしようかというミーティングを夕方にもさせていただいております。」

図4. 旭中央病院アウトリーチ対象エリア
図4
●月に2回の全体会議

「(全体会議は)月に2回ですね。木曜日。1回目は、国立国際医療研究センター国府台病院の伊藤順一郎先生のACT-Jの研修会も兼ねてやらせていただいています。

今日の全体のミーティングは、病院から多職種の方も大勢集まって、利用者さんの介入の中で何か困ったことがあれば提案していただいて、先生のほうから新しいノミネートされた利用者さんがいれば、その人のアセスメントを全体でやっていく。運営上何か困ったことがあればみなさんで検討していく。そんな感じでやっています。」

ACT:ACT(Assertive Community Treatment:包括的地域生活支援プログラム)は、生活の場での支援を目標に医師や看護師、ソーシャルワーカーなど他職種が包括的に支援に携わるプログラムである。アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどで普及したあと、2003年から国内いくつかの地域で試行的に行われている。
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