統合失調症と向き合う

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吉原秀一さん
吉原秀一さん
(よしはら・ひでいち)
1944年生まれ。2歳年下の実妹が昭和41年(1966年)に発症、統合失調症と診断。初めての入院から現在まで病院生活を送っており、いずれは妹を地域で暮らせるようにしたいと思っている。地域の家族会やNPO法人の作業所「ほっとハウスやすらぎ」の運営に携わっており、また福島県精神障がい者家族相談員としても活動中。現在、実弟と2人暮らし。
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5病気に関する知識

「当時も、薬の知識が特別あったわけじゃないけども、私自身は(妹が)飲まされている薬に関してはそんなに興味も知識も持ちえなかったし、特別聞いたような記憶はないですね、どういう薬を飲んでいるかっていうことは。

ドクターも結構新進気鋭な方がずっと担当の主治医になってくださって。もちろんそんな大きな病院じゃないから、精神科の先生が何人もいるわけじゃないけども、結構、先生には恵まれていたと思います。その病院は県立病院の先生が1か月に1回ぐらいの割合で来ていただいたんです。で、病院の家族会にも先生が来られて講演をされたことも何度もありますし。その辺も良かったんですね。

保健所で行われた家族教室を含めて、あとは家族会を立ち上げたときに会長に祭り上げられてしまいましたので、それなりに勉強もしましたし、いろいろな研修会とか講演会とかにも出席、参加しましたので、少しずつ学んできたんだと思います。」

●統合失調症の認識

「最初のうちは、薬を飲んで目が覚めたら完全に治っているという考えだったんですね。そういう薬が発明されればいいなということをだいたい中心に考えていたんですけども、学んだり家族の人達と交流したりしていく中で、まあ病気を抱えながらでもそれなりに周りの人たちがサポートしてくれれば、病院から離れて地域で暮らすことができるのかなという考えになってきたことは事実ですね。完全に治ってから退院させるなんていうことを考えていたら、おそらくそのまま病院にいざるをえないだろうと。そうならば病気を抱えていても地域で暮らすなんらかの方法を考えよということも含めて、作業所の設立などをはじめたわけですので。」

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