統合失調症と向き合う

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吉原秀一さん
吉原秀一さん
(よしはら・ひでいち)
1944年生まれ。2歳年下の実妹が昭和41年(1966年)に発症、統合失調症と診断。初めての入院から現在まで病院生活を送っており、いずれは妹を地域で暮らせるようにしたいと思っている。地域の家族会やNPO法人の作業所「ほっとハウスやすらぎ」の運営に携わっており、また福島県精神障がい者家族相談員としても活動中。現在、実弟と2人暮らし。
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9医療者とのコミュニケーションについて

「私の場合は、医療従事者に関しては結構恵まれた状況にあったので、妹に関してはね。ただ、必ずしも患者を抱えた家族がそういう恵まれた立場にあるとは限らないわけで。例えば医療従事者のところに初診で行ったときにね、ほんとは私に言わせると家族と患者さんは、一緒に話を聞いて一緒に病気について学んでいくという立場が大事なんだけども、中には、一緒には話したくないというようなドクターもいらっしゃるし。

あと、私は県の精神障がい者家族会の、一応、家族相談員になっているので他の家族の人たちから聞いた話によると、入院している患者さんの持ち物がなくなったときに、要するに下着とかいろいろなものがなくなったときの看護師さん達の対応とか…。今、ほとんどの病院は洗濯とかを外注に出しているときにその辺のところの対応がうまくいっていなくて。新しい下着とかそういうものを買ってあげるけどもいつも古いのばかり着ているのでどうしたんだって聞くと、なくなってしまっていると、大きな名前が書いてあっても。ということで、看護師さんとかそういう人達に聞いてもうまく対応できていないなという話は聞きますからね。」

●相談先として

「医療機関につながっている場合といない場合があるわけです。いない場合は、やっぱり私達のような家族会とか、取りあえず市の場合は総合相談窓口、障害者相談窓口というのがありますので、そちらのほうにつなげるのもいいし。うちに直接つながったほうが医療機関とかいろいろな情報は得やすいと思う。だから相談窓口からこっちに来る場合もあるし、うちの案内も結構医療機関とかにも出してあるし。

あとは、いかに1歩を踏み出すか。いろんなところがあるのでね、どこでもいいけども、1歩踏み出す勇気を持つ、それが大事だと思いますよ。どこでも今、それなりに対応はするし、それなりのところにつながるし、そういうところに出る、出て行く、それが一番だと思います。うちも月に1回家族教室をやっているんですけども、その家族教室にも出てくる勇気とか。例えばこういう家族会があるんだよ、こういう施設があるんだよっていうことでここを紹介してくれるドクターが増えてきたので、新しい家族教室に参加する人も少しずつではあるけども増えています。」

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