統合失調症と向き合う

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吉原秀一さん
吉原秀一さん
(よしはら・ひでいち)
1944年生まれ。2歳年下の実妹が昭和41年(1966年)に発症、統合失調症と診断。初めての入院から現在まで病院生活を送っており、いずれは妹を地域で暮らせるようにしたいと思っている。地域の家族会やNPO法人の作業所「ほっとハウスやすらぎ」の運営に携わっており、また福島県精神障がい者家族相談員としても活動中。現在、実弟と2人暮らし。
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12医療従事者へのメッセージ

「医療従事者には…。みんなネットの岩手大会があったときに埼玉県の家族会の人の報告があって、そのときに、要するに『目から鱗』だったんですよ。と言うのは、今の精神医療って問診が中心になってやっていて、科学的根拠ってあんまりないんですね。ところが機械が…、名前なんて言ったかな(この検査機器は光トポグラフィー:NIRSのこと)。で(ここに)戻ってきて、ここの理事長に(光トポグラフィーについて)聞いたんですよ。そしたらうちは(光トポグラフィーは)ないと。福島県だと県立病院ぐらいしかないのかなあという話をされました。

家族が納得いくような診断をつけるためには、科学的な根拠が必要になってくるだろうと、(そう)であるならば、そういうものを1日でも早く導入してほしい。で、今はそれほどでもなくなったけど、今から何年か前は、病名告知の問題があって、統合失調症という名前をなかなかつけづらい。で先生達も、タイミングを計りながらその話をされたということがあったわけですよね。ところがそういう科学的な根拠に基づいた病名告知ができればね、病名告知も、そんなに苦労しなくて、『ここ(に)こういうデータがある、だからあなたはこういう病気だよ』ということが言えることによって、患者さんも家族もある程度納得してくれるだろうということで、やっぱりそういう科学的な根拠を示せる医療制度というのは、大事じゃないかなと思います。」

●現実に即した対応を

「あともう1つは、“バリアフリー”という言葉が、今、ありますよね。たくさん、どこででも使われている。医療従事者がそのバリアフリーをあんまり使いすぎると、少しでも正常に近づけようとする努力だけで終わってしまう。そういう努力を医療従事者がすると、そのままでもいいじゃないかというその‘ありのまま’、そのほうが家族にとっても当事者にとっても楽になるわけですよ。それを少しでも正常値に近づけようという努力をすると、バリアフリーそのものがおかしくなってくるということがあります。

あと精神疾患に関する基礎研究は、たしかに間違いなく発展はしているんだけども、現実の医療現場はそんなに昔と変わっていないわけですよ。もちろん基礎研究というのは大事でね、これから20年先30年先にそれが実ってくるんだろうと思うけども、もう少し現実に即したような医療体制が取れれば、もっと違った形の精神疾患に対する世の中のあれ(認識)も変わってくるのかなと思っています。」

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