「1か月ぐらい入院している時に、窓に乗ったりしていたものですから、それを本人から聞いたのですね。看護師さんからもそういう話を聞いたものですから、先生に(その話を)したのですけど、外来で通えていれば大丈夫ですよというような説明でした。
先生も最初の状況というのは見ていないので分かっていないのかなと思ったのですが、ただ高校の時の担任の先生からのお話の内容だとか、クリニックに通院していた頃の話は、一応しているのですけども…。
家から通院するようになって。定時制の高校のほうも学校の中では、そのクラスではちょっと注目されるような感じになっていたので、退院してすぐに(高校に)通いはじめた状況ではなかったと思うのですね、たしか。しばらく休んでから…。卒業しないとまずいものですから、冬休み前ぐらいには復学するようになったと思うのです。ですけども、しばらくしてまた調子が悪くなりまして、それで病院に行って、また入院することになってしまったのです。
1か月ぐらい入院しまして、退院してずっと通院して、薬をずっと続けるという状況で来ています。入院はそのあとももう1回あったのですが、たぶん本人も薬とのつきあい方とか、状況がおかしくなった時の対応の仕方というものがだんだん分かるようになって、落ち着いてきたのだと思うのですけども。
二十歳ぐらいまでに(入院が)3回ぐらいあったと思うのですね。(それ以降)入院するようなことはなかったです。」
「進学したいという希望を持っていたのですけども、病気になったこともあって、進学も、とてもそういう勉強をしていないものですから、ずっと家にいる状態で…。病院のデイサービス(デイケア)で教育的なことを、病気に対する対応の仕方とかを学んだり、あとはちょっとした作業、手作りの…工作だとか、手芸をやってみたり…、そういったことをやるようになったのですね。
本人も仕事をするつもりでいなかったものですから、そういう方向に自分のやりがいをだんだん見つけるようになっていったと思うのです。
それから同じ病院に入院していた時に、友だちが、男の友だちなのですができて、その人とうち(の息子)と通うようになって一緒に時間を過ごすようなことがあったのです。その友だちのお父さんが建築の工務店をやっていまして、一緒に働いてみないかと誘いを受けて、ちょっと手伝いをするようになりました。
そういう方向で、楽しみだとかやりがいとかをだんだん自分なりに見つけていくようになったのだと思うのです。
支え合うようなお友達ができたというのは、子どもにとってはほんとうに有り難いことだと思うのですね。それぞれ弱いところを持っているものですから、それをなんとか克服しようとそれぞれ頑張っているところがありますから、それはお互いに励みになったのではないかと思うのです。」