統合失調症と向き合う

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辰村泰治さん
三浦紀代子さん
(みうら きよこ)
昭和29年(1954年)生まれ、57歳。辛い結婚生活などを経験し、23歳の時に症状が出て精神科を受診。38歳から7年間入院し、現在は、アパートで一人暮らしをしている。週5日作業所のリサイクルショップに勤務。同居はしていないが、息子1人と娘1人がいる。
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7メッセージ
Q.統合失調症の方へのメッセージ

「援護寮で習ったんですけども、そこでは、薬についてでしょ?それから病気についてでしょ?それから食事についてでしょ?アパートの借り方についてでしょ?ストレッチ体操、この5つを1年間訓練して習うんです。住居については掃除の仕方から習うんですけども、それだけじゃなくてアパートの借り方も習うんです。シュミレーションするの、ロールプレイで。プラスになった。

よく入退院を繰り返す人は、薬を途中でやめる人が多いから、薬は欠かさず飲むほうがいい。で、病気についても、『私の場合はこうだ』というけれども、『なんだ』と言われるかもしれないけども、やっぱり主治医を信頼して薬を飲み続けることによって安定することができるから、先生に会った時に、『今までどうしでした?』と言われた時に『こうこうこうですよ』と丁寧に説明できることによって、先生も薬の出し方を変えてくれたり親身になってくれるから、ちゃんと話した方がいいと思います。」

Q.自分の家族へのメッセージ

「姉には感謝ですね。で、もう1人姉がいるんですけども、その姉は亡くなりましたから。で、その姉の関係で逃げてきたのだから。でも、姉もたぶん大変だった部分があったんだろうなあと思っているから、今は、恨んでいません。で、こうやってきてみんなの話を聞いていると、家族関係とか友達関係で病気になっていく人が多いから、どう修復するかということを考えたほうがいいなあと思います。

子ども達は、息子がちゃんとしてくれれば、私も、もうちょっと病気が楽になるかなあと思っています。で、娘は娘で苦労しているから、自分で迷惑かけないようにしなきゃだめだなあと思うんですけども、実は娘とは10年間行方不明で会えなかったんですけども、5年ぐらい前かな、区役所の戸籍係に行って、調べてもらって、新しいところはどこですかって言って、ここですと言われたところに、今生きている姉と2人で行って、10年目で会って、あとで(娘と)2人で電話で話し合って、今93歳で(私の)母が生きているから、母が生きているうちに2人で会いに行こうねと、それまで会わない約束だったんですけども、実は、やどかりさんの利用の手続きがあったので、5年ぶりに来てくれて、会ってくれて、手続きしてくれたことがうれしかったです。」

Q.他のご家族へのメッセージ

「心配しすぎないほうがいいんじゃないかなあと思うのね。黙って見ていると、ある日、同じ職場にいる人でも、親が送り迎えして仕事場に来て、時間になったら迎えに来る。たぶんそうしなきゃできないのかなあと思うけども、病院に行くのもついていってもらって、どこで息抜きをしているんだろうと思う時があるのね。職場にもついてくるわ、病院にもついてくるわ。ついていくのはいいけど、しゃべりたいこともしゃべれないんじゃないかなぁ、(当事者が)ほんとの自分をね?どこかで息抜きをさせてあげたらいいんじゃないかなあと思うんですけど。」

Q.医療従事者へのメッセージ

「まず病名を、やっぱり隠さずに言ってもらいたい。で、説明すると、馬鹿じゃないから分かるはずだから、こうこうこういう病気で、このぐらい治療すれば落ち着きますよとか、薬をちゃんと飲めばここまで回復しますよとか、そういうことを提示してもらえたら、すごく助かるかな。

あと、看護師さんだったら、愛情をもって接してもらいたい。私も看護師さんで悩んだこともあるし、反対に勇気づけられたこともあるから。人それぞれ病名にかかわらず表情(症状)が違うから、それに合った接し方をしてもらえたらうれしいなぁと思っています。」

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