統合失調症と向き合う

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鎌田 至さん
鎌田 至さん
(かまた いたる)
1971年(昭和46年)生まれの40歳(収録時)。大学生の時から他人の自分への評価がとても気になっていた。大学卒業後、就職する。以前から持つ症状に胸の苦しさなどが加わり、内科を受診するが異常なしの診断。20代後半、たまたま目にした冊子を読み、自分の症状と照らし合わせて精神科を受診する。その後、退職する。数回の入院を体験。何度か就職、退職を繰り返し、現在は、作業所の仕事として週5回勤務。会社の一般事務や老人デイサービスでのベッドメイキング、居室清掃に従事している。
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3病院を変えてから
Q.病院を変えたあとはいかがでしたか

「ま、薬ですね。ほぼどこへ行っても薬。入院以外だと薬しかないんじゃないでしょうかね。そこ(大きな病院には)、精神科はあるんですけど、ベッドがあるような病院じゃなかったので…。」

Q.薬による副作用はありましたか

「やっぱり喉が渇くとかですね。常に水みたいな水分を持っていないと安心できなくて、いつも持ち歩くリュックの中に水筒とかも入れていました。」

Q.症状は良くなりましたか

「“うつ”になってしまって…、もう何もやる気がない。仕事ももう辞めて、やる気がなくて…。で、どうしようかなあと思っていた時に、ハローワークにも行っていたんです。会社を辞めてすぐ、僕、雇用保険をもらいに(ハローワークに)行っていたんですけど、その時たまたま職業訓練の広告を見まして、『あ、これならば、次にステップアップする時にいいかもしれない』と思いまして、職業訓練を4か月受けに行ったんです。簿記(ぼき)とパソコンです。

それが4か月奇跡的に続いたんですね。仕事だったら絶対全然だめだったんでしょうけど、4か月、無我夢中でやりました。その職業訓練結構きつくて、月曜日から金曜日まで朝の9時から4時まで毎日やったんです。それを4か月続けて、それなりにちょっと自信がついたので、就労しましょうかということで…。

その時に病院も行っていたんですけどね。就労するために土曜日やっているお医者さんを紹介してもらうことにして、その病院に行くことになって、そこでもまた薬ということで3〜4か月ぐらい通いました。薬の種類はあまり変わらないです。(症状は)変わらず、やっぱり“うつ”気味で、なんとなく生きているという感じですね。」

Q.職業訓練終了後はどうしましたか

「(職業訓練終了後は)就職したんです。ハローワークに行って、応募して、面接で採用しましょうということになりまして。普通(の会社)です。(でも)4日しかいられなかったんですよ。被害妄想というか、妄想がひどくなって、『あの人にいじめられている』とか思ってしまって、朝起きられなくなってしまったんですね。

それで、学生の頃の、『他人からどう見られているか』というの(意識)が、また復活して、『悪く言われているんじゃないのか』と、ずっと自問自答して…。

(就職して)4日目に辞めました。今までずうっと、私そうなんですけど、インターネットが好きで、特にチャットが好きで、このメンタルな病気のサイトに行ってチャットをしていたんですけど、そのチャットの仲間に励まされたりしていました。」

チャット:コンピュータネットワークを通じて実際に会話をしているように同時期に文字ベースで会話を行うシステムやサービスのこと。
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