統合失調症と向き合う

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佐伯洋子さん
佐伯洋子さん
(さえき ようこ)
(匿名)
1972年(昭和47年)生まれ、42歳(収録時)。病院で働きながら看護学生として生活していたが、19歳の時に「うつ病」と診断され、その後、統合失調症と診断される。精神科病院の入院経験は1度。看護師は諦めホームヘルパーの資格を取り、現在は、作業所に通いながら、ピアヘルパーとして働いている。当事者会「心ほがらかホットライン」も運営している。将来は、介護福祉士の資格を取り、より幅広く活動したいと思っている。今年(2014年)から自宅を離れ、ケアホームで暮らし始めた。
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4就労について
Q.老人ホームで働き始めたのは何歳の時ですか

「30(歳)過ぎとったかな。ヘルパーやないんですけど、ま、一応介護者なんで、介護者に当たるんやろうけど、着脱をしたり、お風呂に入れたり、食事介助とか…。

1日、その時は短くて、それもトライアル雇用で行っていたから、3時間か4時間。それぐらいがベストですわ。その時のあれ(状態)ではね。」

Q.老人ホームでの仕事は続きましたか

「辞めた、辞めた。早よに辞めて、それから作業所にもう1回戻ったんです。それで、作業所が地活(地域活動支援センター)を作りはったんです。で、地活でヘルパーの募集をしてはって、ちょうど電話がかかってきて、『来てくれへんかぁ』みたいなことで…。その時はまだバイクに乗っていたから、いろいろ行けたんですけど。

地活は、『みのり』というところで、(そこに)『こころ』というヘルパーステーションがあって、『こころ』で働いていた。『こころ』のヘルパー(ステーション)から派遣で、違うあちこちの家に行って、プールに連れて行ったり、病院に連れて行ったりかな。(そこは)5〜6年、ほんなものかな。

今は違う事業所。バイクが事故って乗れなくなったから。(家から)遠くなって交通費も出ないし。今(の作業所)は、3〜4年(続いています)。」

地域活動支援センター:地域で生活していくうえで生じる問題、相談などに対応する機関。ほかの機関とも連携しており、社会資源(福祉サービス)の紹介や住宅、職業、生活支援サービスなどの情報が得られる。障害者自立支援法に基づき2006年10月から制度化された。

Q.現在のヘルパーステーションはどうやって探したのですか

「それは、作業所が行くところがなくなって、四条畷(しじょうなわて)に夢丸工房というの(作業所)があるのを知っていて、もともと。そこでも電話相談をしていたんです、私。それで、『入れてくれへんかなあ』言うて入れてもらって、そこから、そこの元々職員やった人が、ヘルパーステーションを建てはったから、たまたま、私が一緒に面倒を見ていた人が、よそのヘルパーステーションにいたんやけども、『ちょっと文句言うてしまったからどうしたらええ』言うて、私とその人とを一緒に拾い上げてくれはったんです。」

Q.仕事が長く続かないのはなぜでしょうか

「症状…、浮かんでくるんですよ、悪口が。だからもう、『あの人こんなこと言って嫌やぁ』とか、いろいろとね。『もう嫌やから辞めるわぁ』みたいな…。

今は、元々作業所の職員さんやから、何でも言えるから、『こんなん言ってるのにと思うねんけど』とも言えるから。分からんことは分からんと言えるし…、だから続いている。」

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