統合失調症と向き合う

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佐伯洋子さん
佐伯洋子さん
(さえき ようこ)
(匿名)
1972年(昭和47年)生まれ、42歳(収録時)。病院で働きながら看護学生として生活していたが、19歳の時に「うつ病」と診断され、その後、統合失調症と診断される。精神科病院の入院経験は1度。看護師は諦めホームヘルパーの資格を取り、現在は、作業所に通いながら、ピアヘルパーとして働いている。当事者会「心ほがらかホットライン」も運営している。将来は、介護福祉士の資格を取り、より幅広く活動したいと思っている。今年(2014年)から自宅を離れ、ケアホームで暮らし始めた。
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6仕事の継続について
Q.最近、仕事が継続できている理由は?

「精神的な症状がいいとは、私は、思わないんですけどね。幻聴が聞こえたり幻覚が見えたり…。

仕事が続くようになったのは、やっぱり向いている仕事やからと思いますわ。うちの作業所に面白い職員(が)いるんですけど、『天職や』って言うてはりますわ。『それしかできないんやから』と、なんか、そればっかり言うて(います)。

ガイドヘルパーやから。家事じゃないから、どっかに遊びに連れていったりするヘルパーやから。

やっぱり、働こうと思ったら、分かってもらわないと、本人のことを理解してくれないと、やっぱり働けないと思うし。本人とその会社側の間に誰か立ってくれる人がおったらいちばん働きやすい。作業所の人が知り合い(で)、たまたま知り(合いが)作ったから、知り合いやったから働きやすかった。」

Q.ピアヘルパーとして利用者にアドバイスすることはありますか

「一応やっぱり指導に入らないといけない時があるから、指導に入ったら、やっぱりきついことも言わないといけないし。

言うたらあかんことを平気で言う。だからそれはもうすぐに注意するんですけどね。私の前ではしないから、怖いんですって(笑い)。なんか、(私は)ボボボーんと言うんですよ、悪いことをしたらね。それが怖いから、(私の)言うことをきくって…(笑い)。」

Q.ヘルパー利用者と接する上で気をつけていることはありますか

「なんか気をつかわんでいいって…。退院促進支援事業を週に1回ねんけど、その事業で当たった利用者さんも、気をつかわなくていい。で、今の利用者さんも、ヘルパーやっている利用者さんも気をつかわんでいいって…(笑い)。

私は気をつかってないねんけど、気をつかっていないから、気をつかわんで…、うん。退院を延ばすようなことを言うたらえらいことやけども。ともかく自分を見てもろたら、気をつかうことは絶対ない、どこの人も。

(看護・病気の)経験があるから、利用者さんの患者さんと接するのがね、だいたい、どうやって接したらいいかが分かる。」

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