統合失調症と向き合う

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佐伯洋子さん
佐伯洋子さん
(さえき ようこ)
(匿名)
1972年(昭和47年)生まれ、42歳(収録時)。病院で働きながら看護学生として生活していたが、19歳の時に「うつ病」と診断され、その後、統合失調症と診断される。精神科病院の入院経験は1度。看護師は諦めホームヘルパーの資格を取り、現在は、作業所に通いながら、ピアヘルパーとして働いている。当事者会「心ほがらかホットライン」も運営している。将来は、介護福祉士の資格を取り、より幅広く活動したいと思っている。今年(2014年)から自宅を離れ、ケアホームで暮らし始めた。
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7入院について
Q.以前に1回入院したとのことですが、その理由を教えてください

「ずっと自殺願望、仕事辞めるたびに自殺願望が強くなるんやけども、あんまりひどいから…、休息入院。休みも取れなかったし、家におったら親もうるさいし。それで、入院1か月だけ。

そしたらね、入院の先生は(主治医と)違う先生やから、『最初から落ち着いてはったからねぇ』って言いはるから、何のために入院したんだって…。違う方法はなかったんかなぁと思って。それ(を)、(先生から)最後に言われて、『最初から落ち着いてはったから』って…。」

Q.入院して良かったですか

「楽になりましたよ。学生さん(に)も受け持ってもろうて、面白い体験をさせてもらって。(学生さんに)ベッドメイキングから全部教えて。で、『あんた何やってんの』と看護婦(師)さんに言われて……(笑)。」

Q.今まででいちばん辛かったのはいつですか

「友達が亡くなった時。あれは、自分のほうが先に死んだほうが楽やと思った。

(友達の死因は)前におった病院で診察したから過労とは出なかったんです。心不全と出たけど……。半年前に私が倒れているんやから、医者が、私の過労に気づいて、総婦(師)長が全員をなんとか対処しとったら二人とも助かったやろうって言われて…。

(友達は)睡眠薬を飲んどったから、睡眠薬を飲ませて押さえつけたら簡単に殺せるって言われた。マンションで亡くなっていて、(発見まで)実際死後1日ぐらい経っているのかな。私が同じ病院で、同じ科におって、留年したじゃないですか。だからその留年したこと、病気でね、その病気で、その子のことを恨んでいると思って…、恨んでもなんでもないのに……。

辛いって言うか…、周りはもうどうでもええから、もう訳分からんよ。次の日も泣きながら仕事していましたから、私。」

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