統合失調症と向き合う

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冨永真弘さん
冨永真弘さん
(とみなが まさひろ)
1979年(昭和54年)生まれの35歳(収録時)。大学4年生の卒業旅行でスペインを訪れた際に症状が出現し、旅行を切り上げて帰国。東京で就職するが数週間で再発し、実家(故郷)に戻り、精神科で治療を受ける。ホームヘルパーの資格を有し、5年間介護職として就労していたが、退職し、現在は就労支援B型事業所に通所中。精神疾患関連の雑誌に投稿したり当事者としての体験発表なども行っている。母親との二人暮らし(父親は死亡、妹は独立)。
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14現在の状況 [2021年3月]

JPOP-VOICEご担当者さんへ

暖かい春の陽気ですね。コロナも落ち着けばよいのですがそう簡単にはいかなそうですね。。

3月に、ついに、20年かかって、薬が単剤処方に。ラツーダ40ミリでいけるようになりました。副作用止めもなく、眠剤のリスミー1ミリのみになりました。

あとは、妹が子育てする中で、HSC(Highly Sensitive Childひといちばい敏感な子ども)の子育てに関する本に出会い、5人に1人の割合でいる気質のことで、これが、僕の子ども時代から、今まで大人になるまで、まったく同じことが書かれていて、それを読んで、子どもの時から、みんなと同じだと思っていたのが、実は違っていて。だから、生きづらかったんだなと、ほっとして、安心して自分自身を認められるようになりました。そこに統合失調症も発症して地獄だったんだなと。 認めることができたことで精神症状も急に回復していきました。

ラツーダと自分自身を認めてあげることができたことの両方が、タイミングよく重なりました。

薬を減薬したことで、身体症状がかなり改善、目もよく見えるようになりました。眼科のドクターによると、自律神経系の働きが良くなって、涙もしっかり出ているとのことです。実際、視力を測ってもらうと裸眼、眼鏡をかけた両方で改善されていました。

腸の働きもよく、便もしっかり出ます。口の中は唾がしっかり出るようになり、歯茎の腫れも正常になり、しっかりと食べ物の味がわかるようになりました。尿も副作用止めの抗コリン作用(泌尿器科のドクターから言われていました)で出にくかったのがちゃんと出るようになりました。手の震え、こわばり、体全体の筋硬直もなくなり、スムーズになりました。

精神面では、いつも何かに追われて頭の中はいつも運動会状態で焦っていた自分が、ゆっくり物事を考えられるようになり穏やかに過ごせています。自分に優しくなれました。

ただ、状況が一変するのが、幼少期のつらい記憶がよみがえると、フラッシュバックを起こし、一瞬にして過呼吸、パニック、筋硬直、痙攣寸前になります。これは、薬ではどうにもできないので、一生付き合っていくしかないかなと思っています。

20年前の3月に、スペインで発症し、東京での就職もかなわず、1週間で帰郷。
それから、色々つらかったですが、ちょうどあれから、20年目の3月。薬も単剤化になり穏やかに過ごせるようになりました。
2度目の成人式を迎えたと思って、これからの人生、穏やかに、自分に優しくしていけたらなと思っています。
たくさんの支援者や医療者のおかげで、今の自分がいて、一人暮らしも成り立っているということを忘れずにいたいと思います。
ただ、決して治ったのではなく、薬を飲んでいるから、この状況だということは自覚しています。

これからも、精神疾患に対する偏見や差別が少しでもなくなるように、少しでも生きやすくなることを願って、講師として啓発活動に力を入れていきたいと思います。

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