統合失調症と向き合う

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園田 人志さん
園田 人志さん
(そのだ ひとし)
1954年(昭和29年)生まれの61歳(収録時)。建築関係の仕事に従事していた30代に症状が出て、57歳の時に入院する。入院による症状の回復は早かった。現在は地域活動支援センターやB型作業所を利用しながら、穏やかな日々を送っている。障害年金と厚生年金で生活し、一人暮らし。
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10周りの人との関係について
Q.医師や看護師から言われて嬉しかった、役に立ったことは?

「そうですね。いちばん助かったのはやはり保健師さんですね。保健師さんにこの場所を教えてもらったことがいちばん良かったことですね。

病院ではないですね。保健所の保健師さんとかがいて、退院する前に(病院に)来てくれて、いろんな話を聞いてくれて、これからのことをどうするかとか、アパートのこととか、いろんなことを相談に乗ってくれましたね。落ち着いたら、こういう地域にこういう場所があるよということで、いろいろ教えてもらって、それがいちばん私にとっては嬉しかったですね。

その時は、もう顔は憶えてないのですけど、保護された時に、保健所の人が5〜6人来まして、どういう状態かということをいろいろ尋ねられました。で、今こういう状態だということを言って、それで、そのまま入院したのですけど。それで入院してから退院するぐらいになったら、また、その保健所の人が来るよということで、そこでいろんな話を、これからのことについて、いろいろ教えていただきました。

今はもうありません。かなり回復しましたからね。

(最初は)本当に嬉しかったですね。本当、助かりましたね。だから今でも時々、保健師さんのなんて言うのですかね、スタイルってあるのですよね、ユニフォームと言うのですかね、それを見たら、『ああ、懐かしいなぁ』と思いますね。」

Q.弟さんがしてくれたことで嬉しかったことは?

「そうですね、入院した時に、ラジオとか着替えとかいろいろ買ってきてくれて、本当に助かりました。まあ、私、何て言うのですかね、ベルトとかも全部外されて。そこではベルトとかをしてはいけないということで、全部取られてですね。取られたという言い方はあれなのですけど。

あと、お菓子も最初のうちは食べることもできなくて、2か月経つか経たないぐらいになってから、お菓子を食べてもいいよという許可が出て、なかなかちょっときつい面はあったのですけど。

ま、弟がよくしてくれましたね、いろいろ。今でも正月とかは、車でいろいろどこかに連れていってくれます。(弟との年の差)4つですかね。」

Q.当事者同士の話で良かったことは?

「特にないけど、結局は、毎日の積み重ねというのですかね、友達の積み重ねで。自分を少しはさらけ出して、本音のことを言えば、相手も本音のことを言いますからね、それで少しずつ仲良くなって。それで、毎日が少しずつ楽しく過ごせるのではないかと思いますけどね。」

Q.病気や障害のことで差別や偏見を感じたことはありますか

「私の周りでは、特にそれはないですね。みなさん良くしてくれますね。

(他の人では)時々やはり人数が集まった時には、相手の話はよく聞いてあげると、本人も納得しますけどね。ま、こちらもちょっと、いつもは話を聞くというのはなかなか辛い面があるのですけどね。できるだけの範囲で、私も相手も、聞いてあげるというのがいちばんではないかなと思います。」

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