統合失調症と向き合う

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さんぽ道さん
さんぽ道さん
(仮名希望)
1981年(昭和56年)生まれの35歳(収録時)。小学生の時に不登校となり、中学生時に体調を崩し精神科を受診する。高校、大学を卒業し、アルバイトをするが長続きせず、現在は地域活動支援センターや就労移行支援事業所に通っている。
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5病名を知る
Q.統合失調症と診断された(分かった)のはいつですか

「統合失調症と診断されたのは、自立支援医療受給者証という診察する時に必要な紙がありまして、その自立支援医療受給者証の診断書を書いてもらって、その診断書を、偶然、見たのですけども、その時に、『あ、自分の病気は統合失調症なんだ』ということが分かったのですけども……。おそらく、二十歳は超えていましたね。」

自立支援医療(精神通院医療):精神保健および精神障害者福祉に関する法律第5条に規定する統合失調症、精神作用物質による急性中毒、その他の精神疾患(てんかんを含む)を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する病状にある者に対し、その通院医療に係る自立支援医療費の支給を行うもの。

Q.統合失調症と診断された時の気持ちを教えてください

「心の病気ではあるだろうとは思っていましたけれども、具体的な病名までは全然分からなかったので、なんか、ホッとしたというか。やはり、自分は心の病気なのだということが分かって。

まだ二十歳頃ですと、今よりも精神疾患のことが知られていなかったり、今よりも偏見、差別が多かったりしていましたので、『気のせいだ』とか……。そういう、気のせいではないのだということとか、しっかりとした病名がついたことは、まあ治療していく必要があるんだなということで、『怠けているということではない』ということが、自分で確認できましたし。ただそれを、家族以外の人に精神疾患がある、心の病気だとかということを伝えるにはちょっと無理がありますけれども、ホッとしたという感じがありました。

20代半ばぐらいまでは、やはり病名を聞いても、病気のことをほとんど知らなかったので、なんのために薬を飲んでいるのかということも分からなかったですし、両親からも『薬漬けはやめなさい』とよく言われていました。薬を飲まなくなる生活ができたらいいねとは言われていましたけれども、はっきりと病気の本を読んでいくにつれて、これはしっかり薬を飲んでいく必要がある病名だということを知った時から、向き合おうという気持ちになれました。(それまで薬をときどき飲まなかったことも)ありました。」

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