統合失調症と向き合う

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丸子慎平さん
丸子慎平さん
(まるこ しんぺい)
1970年(昭和45年)生まれの47歳(収録時)。20代後半、アメリカの大学に留学中に発症し入院。その後、日本に戻り、精神科を受診する。現在は就労継続支援B型事業所でさまざまな業務に携わっている。
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10コミュニケーションについて
Q.アメリカで病院に入院中、医療者とのコミュニケーションはいかがでしたか

「先生とお話があるということで2人ぐらいの先生の体制で、いろいろ会話はしましたよ。何か、そういう心を探るような、本当に体調が悪い時に英語しゃべれていたのかなというのは疑問なのですけども、まあ退院できていますから、たぶん会話は成立していたと思うのですけど。

(日本と)あまり変わらないような。いやどちらにしてもアメリカ1回の入院で2週間ぐらいでしたし。保険……、ワーカーの人は来たけど、全然すべなく逃げていったみたいな……。」

Q.日本で入院した時の医療者の対応で心に残っていることは?

「日本の病院、4か月入院したのですけども、そこで看護師の人が、喫煙所で、僕が映画が好きだということを察したら、『現在外ではこういう映画やってるよ』とか、そういうことを教えてくれたり……。

あと、そこのナースはなぜか知らないけど、すごい年配の、定年退職したようなおばちゃんばっかりの人だったのですけども、そういう人が人生観みたいな、『たいしたことねーよ』みたいな……。何て言うか、『人生なるようになる』みたいな、そういうことを教えてくれて。常に、何ていうかのですかね、職からくる高圧的な態度ではなくて、対等な感じでしゃべってくれたのがとても心に残っています。」

Q.ピアの方達との間では?

「情報云々ではなくて、やはり元気なピアの人を見ると、勇気づけられるということではないですかね。それがあるから、みんなでそう持ち上げていくというか。そういうことがピアの、特にこれといった専門知識とかそんな(の)は必要ではなくて、ただ元気にいる人がたまに集まったり、それだけで結構、なんですか治療効果みたいものがあるのではないかなぁと思いますけど、リカバリーするのに。

自分の病気を受け入れるということも難しいですけど、他の同じような人を受け入れるということもなかなか難しい面もありますよね、やはり。君と俺は違うみたいな、そういう気持ちもどこかにあるわけでありまして……。だからまあ、何ですかね、ちょっと難しい話ですけど、まあ、優しい話ばかりではなくて冷たい側面ももちろん持っていますよ、やはり。」

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