コラム「なぞを追う」 夏苅郁子さん
第1回 「三途の川を渡る」ということ(前編)
皆さん、こんにちは。夏苅郁子です。
いきなり、縁起でもない題ですみません。
この5月に、17年飼っていた我が家の愛犬が亡くなりました。人間でいうと96歳くらいだそうで、獣医さんからは「大往生ですよ」と言われたものの、長男・次男と一緒に育ってきた「我が家の三男」である彼の存在は大きすぎて、未だに彼が駆け回っていた庭を見るとまだそこにいるような気がして、切なくなります。
彼は、私たち一家に楽しい17年間を与えてくれましたが、もう一つ、とても大切なことを教えてくれて旅立ちました。
それは、死に際の状態です。