がんと向き合う

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Dr. FK さん
(ニックネーム)
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1957年生まれ。大学病院消化器外科医。1996年(39歳)末頃から血便などの気になる症状があり、年明けに大腸内視鏡検査を受けたところ、肛門近くに直腸がんがみつかる。信頼できる医師に手術をお願いし、直腸がん切除術を受ける。術中の判断で肛門は温存された。ステージは2、リンパ節転移なく、術後の抗がん剤治療なし。
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7がんを体験して思うこと

「あまりくよくよしないで、正面から向き合って、できることを最大限にしていくというのがいちばんいいのかなと思います。

病気になっちゃったのは仕様がないですからね。誰が悪いわけでもないので、変に自分が不幸とか(思わないで)、もちろん不幸な人もたくさんいるのでしょうけれど、そのへんを受け入れたうえで、その次のことを考えていく、治療していくというのが大切かなと思います。

なぜなってしまったのか、あれが悪かったのか、これが悪かったのかとかいろいろ考えるかもしれないですが、がんはそんなに単純なものではないので。品行方正な食生活をしている人もなってしまいますし。先のことを考えるのがいいのかなと思います。

人生1回しかなので、ある意味、少しゆっくりというか、そんなにしゃかりきにしなくてもいいのかな、と思うようになったところはあるかもしれません。いざとなったら別にそんなにしなくてもいいんだぞとは思っています。実際は、なかなかそうはいかないのが現実ですけどね。」

●自分のがんの受け止め方

「意外とクールだったのです。なにか冷めていたのですね、不思議と。(なぜかは)わからないのですけど。『あぁ、なっちゃったのかな・・・』みたいな感じでしたね。

得体のしれない不安みたいなのはないですよね。今後どうなってしまうのかとか、これはどんな病気なのか?というのはないので。ある程度、わかっていたからだったのかもしれないです。だから、それ(病気)を知っているということは大事だったのかな。まったくわからなくて、先がどうなっているのか見えないというのは、たぶん不安になるひとつかもしれないですよね。次にどういう検査をして、どういう手術をして、どうなったら再発してどうなってとか、ある程度、道筋が見えているというのは大事なのかもしれないですね、確かに。」