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桜井なおみさん
桜井 なおみさん
(さくらい・なおみ)
キャンサーソリューションズ(株)代表取締役
1967年生まれ。乳がん体験者。元設計事務所チーフデザイナー。37歳のときに乳がんが見つかり、治療のため約8ヵ月間休職。職場復帰後、治療と仕事の両立が困難となり、2年後に退職。自らの苦い体験から、がんでも働きやすい社会の実現をめざし、がん患者の就労支援事業 CSRプロジェクトを開始。家族は夫。ブログ:Since37歳★New癌★Survivor
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1職場でがんを公表

37歳のとき、会社の健診で右胸にしこりが見つかり、病院で検査を受けたところ、乳がんと診断された。当時、チーフデザイナーとしていくつも仕事を抱えていた桜井さんは、仕事の引継ぎを考えて、職場でがんを公表した。

「皆がわりと若い会社で、私がだいたい平均年齢でした。皆、親も元気だし、周りも元気だし、自分も元気で、私がはじめてがんという大きな病気をした人間になったのです。だから皆も何て言っていいのかわからないというオーラがバーっと出ました。上司に言うと、上司も『えっ』っていう感じで。お互いに『冷静に、冷静に』という感じでした。

そのあとすぐ社内会議ですね。『ちょっとみんな集まってくれ』ということで。そこでまず自分ががんになったこと、おそらく手術が必要で、手術の時期がいつぐらいになるということ、それから術後どうなるのかということをすべて、今わかっている情報はすべて伝えました。それで、病理の結果が出ないとわからないけれど、とりあえず1ヵ月はたぶん休むことにならざるをえない、その間、仕事をどうしようかという引継ぎの話をどんどんしていきました。職場のほうに必要なことは全部言いましたし、情報開示はわりと早くしました。」