コラム「なぞを追う」夏苅郁子さん 「動物、大好き!(前編)」
これまでに飼った動物
コロと無理やり別れた反動からか、私はたくさんの生き物を飼うのが夢になった。
これまでに飼った動物は、犬、ウサギ、ハムスター、カエル、イモリ、ヤドカリ、アカミミガメ、モズクガニ、シマヘビ、ホウボウ、アジ、ヒラメ、タコ、カワハギ。
本当は哺乳類が一番好きで、叶うことなら馬・豚・山羊も飼ってみたかったのだが、住宅事情が許さなかった……。ミニブタという犬くらいの小ぶりな豚がいたので飼おうとしたら、家族に猛反対され断念した。
カエル、イモリ、ヤドカリ、アカミミガメ、モズクガニ、シマヘビは、子ども達が小学生だった頃に一緒に飼ったものである。
飼ってみるとどれもこれもかわいらしく、私のほうが夢中になった。
とくに「サブロー」と名付けたシマヘビは、飼ってみると意外に愛らしい。生餌しか食べないので、子どもと一緒に苦労してコウロギを捕まえて与えると、喜んで食べてくれる。夫はそれを見て「コオロギが可哀そう……」と言っていたが。
3回くらい脱皮してくれた「サブちゃん」が死んでしまった時は哀しくて、庭にお墓を建てた。今でも「サブちゃん」が脱皮した皮は、形見としてとってある。
アジ、ヒラメ、タコ、カワハギは、すし屋のネタではない。実際に水槽で飼っていた。人工海水という水と混ぜると海水になる粉を売っており、毎週、大きな水槽にその粉を入れては水替えをした。
呑兵衛の夫は、夜になるとウイスキー片手に水槽に近寄り「お前ら、うまそうだなぁ」という目線を魚に送っていた。
ただ海の生き物には相性が悪い組み合わせも多いらしく、そのうち魚同志がケンカを始めてしまい、「我が家の水族館」は長続きしなかった。今度は専門家に教わってから、また飼いたいと思っている。