「ジプレキサを飲み始めたのは9年ぐらい前だと思います。9年、10年ぐらい前…。今こうやって座っていますけど、安定剤の副作用は多少あるけど、話させてもらってとてもありがたいと思うし、落ち着いて座れるし。15年とか20年前の薬よりもいいと思っています、今の薬は。画期的だと思います。
いや、ちゃんときちんきちんと飲んでいました、退院しても。いろんな当事者の意見も聞いて。(ある人が)心霊治療というのを受けたりしていて、安定剤はまったく飲まないようにしたほうがいいという手紙を送ってもらったりしたことがあるのですが…。やっぱり心霊治療の実態を知らないけど、世界的な、主流は薬物療法だということを先生から教わったことがあるし。ま、それがあるから理屈抜きに、今、安定剤を飲んでいます。」
「ジプレキサ1.5錠だけです。2回、昼0.5錠、寝る前に1錠です。
(医師は)『康造さんには新薬は良いよ』と言って、どんどん新薬を飲ませてくれました。インヴェガというの(薬)も飲みました。半年ぐらい。で、太平洋マラソンに出て、2年前、10キロぐらい走ったのですけど、練習もして…、やっぱり無理したかなと思って…。
そのあと2か月ぐらい調子が悪かったけど飲みたくないと言い始めて、インヴェガを。それで飲みたくないと言い出したら、その年のゴールデンウイーク頃、『もう入院かな』と思いました。そしたらうちの母は、保証人がおるから入院できると思うけど、うちの母もじつは精神的な病で、入院させてくれる人がいなかったから待ちました夏まで。で、その年の8月15日に兄貴が帰ってきた頃に入院させてもらいました。」
ジプレキサ(オランザピン):非定型抗精神病薬
インヴェガ(パリペリドン):非定型抗精神病薬
「かぶった感じが軽いです。ありますけど。
(以前は)いちばん強いのは、かぶった感じになるから背伸びしてこうやると(頭をのけぞらせる)立ちくらみがしました。危なかった。バターンと倒れた時があって、首を縫ったことがあるのですけど、目にガラスが入りかけたり…。あと、よだれが出る傾向がちょっとありましたね。20年以上前。」
「まあ、薬だと思います。やっぱり安定剤を飲むことで病識を味わえるようになったなあと(思いますので)。」
「はっきりこういう症状、こういうところがあって統合失調症ですよというふうな面談は、あまりはっきり受けたような記憶はない。でも、やっぱり入院した時の診断書にはみんな統合失調症と書いてあるのです。
で、やっぱりドクターも人間だからね、診断書(に)、ちょっと理解できない部分があるのです。例えば、先生は『考えが支離滅裂だ』と捉えているみたいで、僕が。考えが(に)まとまらなさがあると。やっぱり、話すことによってつながりがないのでしょうね。そんな傾向はあったとは思うのですが、そういう時期もあったのかなと……、(自分では)分からないですからね、入院中の間は。
30代が、いちばん入院回数が多かったなと思います。7、8回ぐらい入院していますから、30代に。だから脳に障害があるというのは、自覚症状(として)はっきり分かります。それがドーパミンか(何)なのか分かりませんけど。たまに電波があったりするのです。ほんの2、3秒、ピーンと音がしたり…、何か変化を感じます。脳内性のものかどうかは分かりませんけれど。
新薬になってから楽になりましたけどね。(それまで)辛かったですね。やっぱり、僕、根が良くて正直で素直な面があるから、極力お医者さんの言う通りにするのですけど、それが耐えられなくなったり、別の原因があるのではないかなと不信な感じがあったから(服薬を)止めたりする傾向が30(代)半ばぐらいまであったのです。
自覚症状が、いろんな人から聞かされたのでやっぱり統合失調症だろうと、半分以上はそう思っています。カウンセラーの先生が熱心な先生だったので、26、27年ぐらい前一緒にきて、つき添ってくれた。その先生は、もう統合失調症という症状名が出るということを予告していたのではないかなあと思うぐらい熱心でした。心理学上、統合という言葉があって、統合できにくいということをなんか教わったような気がします。もう20数年前から。」