統合失調症と向き合う

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渡邉康造さん
渡邉康造さん
(わたなべ こうぞう)
1964年(昭和39年)生まれ、49歳(収録時)。18歳(高校時)で精神科を受診する。何度かの入院を体験。現在は、地域生活支援センターなど地域の社会資源を利用しながら毎日を送っている。身体に障害を持つ方へのボランティア活動も行っている。3人きょうだいで、現在は母親と同居。
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9今後の展望
Q.今後の展望や希望などはありますか

「出会いの要素が大きくて、同じ当事者のメンバーを大事にしていきたいなと思っています。他の障がいの知的、身体の人との交流もあるから。アートの、絵を描く趣味があるから、身体障害者の画家の方とかとの交流があって…。

あとはですね、島之内(現在の住まい)に来て41年なのです。小学2年からいるから。島之内を大事にして、島之内に来て故郷だなあという心境になりたいのが、僕の願いです。」

Q.福祉サービスを利用するようになったきっかけは?

「ブライトハウスは、市の保健師さんが教えてくれました。事業所、授産施設ができるよと。でオープンしたら、すぐに行きました、面接に。履歴書は書かなくていいのですよ。一般就労じゃないから。

訓練所ですけど、ブライトハウスは。やっぱりみんなよく働くなと思って。それに合わせて行っていますけども。すみよし(地域生活支援センター)は9年目です、ここができて。

障害者手帳を持っています。もうだいぶ長く持っています。平成9年が最初です。2級です。」

Q.今、心の支えになっているものは何ですか

「やっぱりうちの父親の存在が大きくてですね。絵が画けるのは、うちの父が教えてくれたことで描けるから。今は、制作はしていないのですけど、2月(2014年)ぐらいから始めようと思うのですけど、ちょっと絵を。

でも、僕は、絵を描くのが夢だというのは実感が湧かないから、人との出会いを大事にしたいと思っています。当事者のメンバーを大事にしていって…。土日は遊びに行くのですよ、友だちのところに。

あと感謝という念、ありがとうという言葉。感謝というのは、ただありがたいというだけではなくて、もっと広い意味もあるのかなあと考えたりします。幸せな心境かと思います、感謝の念というのは。

大学の先生から教わって、『幸せに生きる秘訣は感謝のこころで生きること』という餞(はなむけ)の言葉をいただいたのですけど。ほんとね、今、話は飛ぶけど、東北の震災らがあってですね、ほんと幸せに生きるというのは、感謝の心かなと思っています。それは自力というよりも他力の要素が強いかなと思っています。自力でなんでもかんでも自分で成し遂げられた人はですね、成功している人もいるかもしれないけれど、どこかでつまずくと思うのです。傲慢(ごうまん)になったりして…。

だから、僕はそんなことを考えると、今の与えられた統合失調症でやることは、やっぱりいろんな出会いを大切に(して)ですね、夢はそう自力で求められるものではなくて、いろんな人との話し合いやら、他力で求められているのかなと…、そんなことを考えます。」

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