がんと向き合う

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溝口隆馬さん
(みぞぐち・りゅうま)
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1954年生まれ、福岡市在住。JR勤務。妻と息子3人の5人家族。44歳のとき数ヵ月間血便が続き、近所の肛門科を受診。すぐに総合病院を紹介されてそこで直腸がんと診断される。直腸切断手術を受けて人工肛門を造設。ステージ(病期)は2。術後は6年間、抗がん剤を服用。現在は定期的に検査を受けている。趣味はシャンソンを聴くこと。
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5ETナースに助けられる

「たまたま日赤病院はETナースの方がいて、主治医の先生より、却ってそのナースに相談したほうが、いろいろな面で助けてもらえました。その点はいい病院にあたったように感じています。 ストーマ外来※も日赤病院にあったので、何かあったときにはそっちに駆け込めばいいという安心感はありますよね。」

ET(Enterostomal Therapist)ナース: 人工膀胱、人工肛門をもつ患者のケアを専門とする認定看護師のこと。
※参考 「全国のストーマ外来リスト」― 日本創傷・オストミー・失禁管理学会のHPより

●普段どおりに生活できる

「人工肛門というものについて、私もそうだったのですが、その人工という言葉から、最初はなにか器具を体に埋め込むというイメージしかなかったのですが、実際は大腸をお腹の外に出すということなのですね。大腸がんが今かなり増えていますので、たまに病院から『この患者さんと会ってください』という話があり、まだ現役でバリバリやっている方には私の姿を見せて、『手術してもこんなに普段通りの生活ができますよ』ということはお伝えしています。

あとはもうどこかで吹っ切れて、装具の交換さえ自分でできれば、普通の生活ができると私は思っています。」

●かぶれがいちばんの悩み

「結構皮膚が弱いものですから、なかなか自分に合う装具がみつけられず、この10年間にも何回か装具を交換しました。また今年も暑くなりそうなのですが、かぶれると今度皮膚のほうが装具を貼り付けられないような状態になります。冬場、寒い分には全然構わないのですが、やはり汗をかくシーズンになると、かぶれがいちばん心配なので憂鬱になりますよね。

かゆみというのは、いったんかゆくなってしまうととことん『もうどうでもいいや』となって無性にかいて、あとでとんでもないしっぺ返しをくらうのです。今は、装具をつける前に皮膜剤で皮膚に保護膜を作って、装具を貼り付けるという方法もあります。各メーカーさんが何種類かそうした保護膜の薬を出されていますので、自分に合うのであればそれを使って、その上に装具を貼り付けたほうがじかに貼り付けるよりはだいぶんかゆみが緩和されます。」

●自分に合った装具を選ぶ
写真:パウチ
皮膚保護剤と専用の袋(パウチ)が一体になったワンピース型の装具。1枚500円。

「いろんな装具があります。1週間使える装具はもちろん高いし、1〜2日で交換する装具もあるし、それはもうその患者さんが生活するうえでいちばん多分いいのを選ばれていると思います。

メーカーさんから頂く試供品は2枚か3枚が限度です。その3枚のうちに判断するというのは、冒険です。これに決めようと思ってまとめて買うと、使っているうちにまたかぶれてくるというふうで、装具を選ぶのにも結構気を遣います。」

●交付券を利用する

「自治体によって違いますが、身体障害者手帳を持っていれば補装具交付券というのが申請できて、(装具代をいくらか)負担をしていただけるのです。福岡市の場合は月に8900円。それを超えたら自腹になりますが、それでももらわないよりはだいぶ助かります。