統合失調症と向き合う

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ひいくんさん
ひいくんさん
1967年(昭和42年)生まれの48歳(収録時)。27〜28歳頃に精神科を受診。35歳まではいろいろな職業に就いていた。読書が好きで日に2冊、月に60冊ほど読むという。将来は本を書きたいとの展望がある。現在は、生活保護を受給しながら自分らしい生活を満喫している。
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2精神科受診の経緯
Q.精神科を受診する際に出た症状を教えてください

「27、28(歳)の頃です。不安、緊張、食欲不振、あとはなんか頭が重かったですね。

やはり仕事のストレスだと思うのですけど。というか若かったので、その時は。感受性が高かったのでちょっとしたことにも反応してしまう。性格というか、ちょっと気が短いというか、あきっぽい。今はまだいろいろ本を読んだりして改善されましたけど。

ある本がきっかけで、緊張したりするのが極度に高い場合には、精神科に行ったほうがいいと書いてあったので、その本の通りに精神科に行ってみたのです。そしたら劇的に症状が改善したというか、アドリブさえも出て、サービス精神、余計なことも言うと。薬の効き目がこんなにあるものかなと思いまして、驚きました。」

Q.医師から病名を伝えられたのでしょうか

「(初め)病名は『神経症』と言われたのです。薬で治していきましょうと言われたのですけど。最初出たのは、ソラナックス。抗不安薬。不安を改善すると。最初はそれだけだったですね。効きました。」

ソラナックス(アルプラゾラム):抗不安薬

Q.薬を処方されたあとは?

「そのあとは、人間関係のこととか、ちょっといろいろチャレンジしたのです。35(歳)まで仕事をしていました。板前、電気屋、警備員……、やりましたね、いろいろ。それで何がきっかけか分からないですけど、幻覚、妄想が出てくるようになって。それで先生に、今度はリスパダール、統合失調症のお薬を出されたのです。

(その結果)妄想はありましたけど幻覚はほとんどなかったですね。それからだんだん効かなくなったのか知らないけど、大量に飲み始めてリスパダール、それにコントミンを。

最初は眠かった。昼間から眠かったです。仕事中も眠かったし…。あと抗うつ剤をもらっていたのです。

よくは憶えていないですけど、たぶんいろいろ、人のせいにしては良くないのですけど、いろいろいじめに遭ったので、良く眠れなくて…。

職場は辞めて、親のところに転がり込んで、生活費をずっと負担してもらって、それで仕事をしていました。同じ仕事ではなく、ゴミ屋をやっていましたね。その時は33か34(歳)でしたね。あと(食料品店で)お総菜のパック詰めで働いていたのですけど、そこも長続きしなくて。

それでいろいろ議員さんに相談して。そうしたら、辞めてばっかりいるので、採用がなかなかできなくて、生活に困ってしまって。親も離ればなれになって。一緒に住むとお金がかかるというから、家賃が。一緒に住めないというのですよ。それで議員さんが、『じゃあ、アパートを借りて一人で生活保護を受けてやってくれ』と。(それは)35歳ですね。」

リスパダール(リスペリドン):非定型抗精神病薬
コントミン(クロルプロマジン):定型抗精神病薬

Q.どなたが議員に相談したのですか

「私が相談したのです。電話がかかってきたのです。1票入れてくださいと。で、私、『仕事も見つかんないからこれじゃあ困っちゃうのでなんとかしてくださいよ』と言ったのです。そしたらしばらく経って、1年ぐらい経ったら『どうですか』といって、いろいろ世話をしてくれたのです。」

Q.生活保護の申請はどなたがしたのですか

「申請は議員さんがやってくれていました。統合失調症だから、病気なので生活保護に認定しましたということになったのですよ。それは議員さんに聞いたのです。」

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