統合失調症と向き合う

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倉田真奈美さん
中村 孝さん
(なかむら たかし)
1953年(昭和28年)生まれ、現在、58歳。32歳で発病。3回の入院を経験し、現在は1種類の抗精神病薬で症状がコントロールできており、週5日就労している。アパートで一人暮らし。「働くことで毎日が充実している」と強く語った。
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10主治医との関係

「(主治医は)変わっていませんね。1人です。24〜25年ずっと同じ先生が主治医。たまたま僕が入院した病棟(の先生)も、今の主治医だったもので。今、診てもらっているのも先生は主治医なんです、その時の。だからずっと僕のことをよく知っているんだよね。

やっぱり友人が、正直いろいろ(先生に)言ってくれて、薬をちょっとだけにしてくれたという点が、まあ良かった、ほんとにね。(患者さんの話を)よく聞きますね。ただ、いっぱい患者さんがいるというか、時間を長く取ってくれないですよね。すぐね、1分ぐらいしたら『わかった』というふうに言って、『じゃ、行くよ』と言って、すぐ(診察が)終わっちゃうんですよね。もっと一応柔軟にね、長くしてほしいと僕は思っていますけど、患者さんがいっぱいいるらしくて…。ましてや(僕は)調子が良いものですから、すぐ終わっちゃうんですよね。

あとは、原稿とかを(先生に)読んでもらっています。通院した時はですね。

そうですね、第一回入院した早々の時(うち)は、主治医が、上司とばかりしゃべっていたんですよ。僕の話は全然聞いていなかったんですよね。だから入院するにあたっては、僕の話をもっと聞いてほしいという面もありました。主治医に、過程を聞いちゃって、全然本人のことを聞かなかったので、なんかそっちのほうで不満でした、僕の中でね。

そうですね、ま、良好ですね、(主治医との)関係は。もう、20数年、ずっと一緒、同じ主治医だったもので…。」

●安心できた医師の一言

「それは、2回目以降の入院なんですけどね、やっぱり『不眠だ不眠だ』って先生に言ったものでね。そしたら主治医が、『眠れなくても、死にはしない』と言われたので、その時ちょっとほっとしましたね。

僕にとっては、『不眠でも別に死んでしまわないんだ』と思う気持ちが結構あったもので、ほっとしましたね。その当時。不眠で別にかまわないかと思ってね。

それから、ま、原稿を読んで、毎回毎回『それはいい』と、先生から言われているものでね。実は今度、僕が通院している病院で講演をやるので、主治医が来て見てくれるかも分からないということもあって、実はちょっと。(それは)先生にも報告しましたよ。『良かったね』って言いました先生も。」

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