9辛かった時
Q.今まででいちばん辛かったのはいつ頃ですか
「まだ病識がなかった頃だと思うのですけれども。病院の看護師さんに『助けて』と言ったら、『こんな忙しい時に電話かけてこないでよ』と言われて、それがショックで走っている電車に飛び込んでしまったことがありました。電車を飛び越えてしまったので生きているのですけど。その時がいちばん辛かったかもしれないですね。
私が、27(歳)ぐらいですかね。『この苦しさから助けてほしい』みたいな。でもちゃんと薬も飲んでいなかったのでしょうがないというか。そういうふうになってしまうと思うのですけど。」
Q.心の支えや慰めになっている人、ことは?
「そうですね、その支えてくれているチームですとか……、あと、妹がすごく癒やしなので、支えてくれるし。ピアサポーターとして活動している時も、『しっかりしなくちゃ』と思うので、励みになりますね。
『姉ちゃん、病院までついてきてくれてありがとうね』とか言ってくれるので、良かったかなぁと。すごく言ってくれますね、『ありがとね、ありがとね』と。
(私は)人が好きみたいですね。翻訳家を目指した時があったのですけど、その時は、“うつ”になってばかりだったのですけど、人と接するようになってからは、全然、“うつ”にはならないですね。」
Q.今、ご自身の病気をどのように捉えていますか
「私は、自分が心の病になったことが本当に嬉しくて……。心の病の人ってみんな優しいのですよ。すごく傷つきやすくて繊細で、ちっちゃなことでも傷ついてしまう。そういう人がいるのだということに気づけたことと、あと、アメリカにいた頃は福祉の世界を全く知らなくて。福祉の支援者の方が、こんなに優しいと知らなかったので、良かったなと思います。」