統合失調症と向き合う

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田村千秋さん
田村千秋さん
(たむら ちあき)
1970年生まれの47歳(収録時)。結婚後、米国人の夫とともにアメリカに渡るが離婚。離婚手続き中に発症し、日本に帰国後、精神科を受診する。デイケアののち就労継続支援B型事業所に通所し、現在は、ピアスタッフとして退院促進などの活動を行っている。
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9辛かった時
Q.今まででいちばん辛かったのはいつ頃ですか

「まだ病識がなかった頃だと思うのですけれども。病院の看護師さんに『助けて』と言ったら、『こんな忙しい時に電話かけてこないでよ』と言われて、それがショックで走っている電車に飛び込んでしまったことがありました。電車を飛び越えてしまったので生きているのですけど。その時がいちばん辛かったかもしれないですね。

私が、27(歳)ぐらいですかね。『この苦しさから助けてほしい』みたいな。でもちゃんと薬も飲んでいなかったのでしょうがないというか。そういうふうになってしまうと思うのですけど。」

Q.心の支えや慰めになっている人、ことは?

「そうですね、その支えてくれているチームですとか……、あと、妹がすごく癒やしなので、支えてくれるし。ピアサポーターとして活動している時も、『しっかりしなくちゃ』と思うので、励みになりますね。

『姉ちゃん、病院までついてきてくれてありがとうね』とか言ってくれるので、良かったかなぁと。すごく言ってくれますね、『ありがとね、ありがとね』と。

(私は)人が好きみたいですね。翻訳家を目指した時があったのですけど、その時は、“うつ”になってばかりだったのですけど、人と接するようになってからは、全然、“うつ”にはならないですね。」

Q.今、ご自身の病気をどのように捉えていますか

「私は、自分が心の病になったことが本当に嬉しくて……。心の病の人ってみんな優しいのですよ。すごく傷つきやすくて繊細で、ちっちゃなことでも傷ついてしまう。そういう人がいるのだということに気づけたことと、あと、アメリカにいた頃は福祉の世界を全く知らなくて。福祉の支援者の方が、こんなに優しいと知らなかったので、良かったなと思います。」

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