がんと向き合う

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井手眞知子さん
井手眞知子さん
(いで・まちこ)
独立法人国立病院機構福岡東医療センター看護師
1999年7月右乳がんで非定型的乳房切除術、2001年12月に左乳がんで乳房温存術を受け、放射線療法、ホルモン剤内服、抗がん剤の治療を受ける。入院中に患者会の必要性を感じて乳がん患者の会『ひまわりの会』を立ち上げる。温泉ツアーや懇親会などを行い、福岡県の乳がんの会などと交流。著書に、家族と自身のがんの体験を綴った『今日も元気で!』(北水)。
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1胸のしこりに気づく

「夫が朝になって『右の胸の乳首の下に何かあるから病院に行ったほうがいいよ』と言って、そのとき、乳首の下にしこりがあるのが分かりました。私の(勤務する)病院にも外科はあるのですが、自分の病院で診てもらうのはやはり恥ずかしいので、他の病院を受診して、組織検査を受けました。しかし全然分からなくて、2回目も組織検査をしましょうということで行きました。それでも分からなかったので3回目は自分の病院で腫瘤(組織)というのを取って検査してもらいました。乳がんと分かったのが7月です。

確定診断が出るまでがすごくきつかったですね。6月から7月の1ヵ月間はもう本当に『乳がんだったらどうしよう、どうしよう、どうしよう』という思いばかりで、乳がんと分かって何となくホッとしたというか、『あ、これで治療ができる』ということで気持ちが少し楽になった面と『あ、乳がんになった。どうしよう。これで死ぬのかな。子どものこと考えたら、もう少し元気でいたい』という思いと、2つの思いが一緒にあり、仕事ができなくなることとかそういうことが頭のなかにいっぱいで混乱状態でした。

(看護師として)いろんながんの方を見てきましたし、うちの母もがんだったのですが、やはり自分ががんと言われるとショックはショックですね。『これからどうしようかな・・・』という思いがいっぱいありました。やっぱりおっぱいを取ってしまうことは辛いな・・・と思いましたね。」