「入院経験は2回ほどあります。
最初は、38か39(歳)の時に入院したのです。それは『ちょっと、おかしいよ』と言われたので。精神科のデイケアの担当者に。入院したほうがいいと。まあ、(自分でも)おかしいなとは思いましたね。人の目が気になる。対人恐怖症。それでちょっともう焦って、困っちゃって、相談して、『じゃあ、入院しましょう』ということになって、1か月ばかり入院しました。
(症状は)あまり変わらなかったですね(笑)。入院中は、ただ規則正しい生活ですね。薬を飲まされて、何もしていないですよ。何もしないのです、他に。」
「2回目は3年前ですね。45(歳)ですね。
その(1回目の入院の)あとの生活は順調に来ましたけど。それが…ええ、大量に飲み始めて、それで対人恐怖症になったりいろいろしたのです。風呂に入るのが怖くて、銭湯行くのも。ここで2キロぐらい歩いているとなんかもうドキドキドキドキしてしまって…。
しばらくその状況が続いて、今度かなりおかしくなって、『頭がおかしくなるんじゃないか』と思って落ち着かずコミュニティセンターに駆け込んだのです、救急車呼びに。それで呼んでくれず。それでもう無我夢中で、なんていうかもう気が狂いそうで、それで飛び降りてしまったのですけど、雑居ビルから。無我夢中で、もうこれもうまずいのではないかと思って。もう気が狂いそうになったから、飛び降りてしまったのです。7階でしたね。
けがは、そうですね、物置があったのです、下に。それがクッション代わりにポーンとこっち側に降りて、複雑骨折みたいになったのですね。
(飛び降りたビルの)下のボランティアのデイケアの老人施設みたいなところの看護師さんみたいな人が救急車を呼んでくれたのです。『ボン!』と音がしたのでびっくりして出てきたのですよ。音がすごかったので。もうめりこんじゃって、物置が……。」
「もう救急車で運ばれた時点で意識がありました。(運ばれた先は)大学病院ですね。
『俺、どうなるのかなあ』と思って。複雑骨折しているし、車椅子になるのではないかなと思いまして。(今は)そうですね。まあ、しびれるのだけどひっぱっていけばいいと言われて。たまに痛いのですけど。
トータルで3つ掛け持ちしたのです、病院を。大学病院と精神科(病院)とリハビリ病院にお世話になりました。(救急入院の)そのあと、まず空きがないというのでリハビリのほうは。空きがないから取りあえず精神科のほうで面倒見てくれということで、待機入院。それは2か月ぐらいですね。(そのあとに)リハビリですね。リハビリ病院(の入院期間)は、半年ぐらい。」
「やりたいことがいっぱいあったので、とにかく早く回復したいと。やっぱり何か生きる希望があると、人間というのは頑張れますね。本を読んだり映画を観たり音楽を聞いたりしたかったですね。
『車椅子に乗らなくても大丈夫だ』と大学病院のほうで言われたので、じゃあ、まだまだ捨てたものじゃないなと思って。リハビリさえすれば、ま、多少びっこをひくかもしれないけど普通の生活はできるのではないかなと思いました。」