統合失調症と向き合う

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岡崎 祐士さん
岡崎 祐士さん
(おかざき・ゆうじ)
都立松沢病院 院長
1943年熊本県生まれ。東京大学医学部卒業。長崎大学助教授、三重大学教授などを経て、現在、精神科病院ながら内科・外科等の諸科を有する東京都立松沢病院院長として精神科医療に従事。日本統合失調症学会理事長、日本精神神経学会理事なども務めている。
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7再発・入院しないですむ医療制度を

「病気が始まってなるべく早期に治療を開始すると、結果が良くなるということはわかっているんですけれど、実はそういったことが評価されないんですね、今の日本の医療のシステムでは。医療の評価というのは、主に診療報酬に表れているのですけど。出した薬の数が多いほど収入が増える、あるいは具合悪くなって何回でも受診されたほうが、経営体である病院から見ますと収入が増えるということになりますね。本来はそうじゃないと思うんですね。病気の性質を見極めて正しく診断をして、それが入院しないで済むような治療を例えばした場合には、そちらのほうがより高く評価されるようにしなければいけないんじゃないかと。で、再発をしないで、ずっと通院で入院をしないで過ごした場合には高く評価される。そういうふうに今の医療の仕組みを転換していただかなくちゃいけないなといつも感じています。そうしますと医療費が増えすぎるとかという議論ではなくて、こうしたら医療費も減らせて治療も医療の内容も良くなったんだと言えるようになると思うんですね。そこの転換をどう図るかということをほんとに真剣に考えていただけると、現場にいる私共も、もっとやりがいがあると感じるようになると思っています。」

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