5早期支援と家族支援の必要性に関する調査
●実施の経緯
「私どもは2年ほど前から、世田谷の家族会の方々を中心に、一緒に早期の支援と家族の支援の必要性に関する『ニーズ調査』というものを企画して、実行してきました。家族支援、早期支援というものが非常に関係の深いものなんですけれども、これまでわが国におけるサービス提供体制の中で、十分提供されてこなかったという反省があります。ご本人さんに対する支援というものも大きく課題がありますけれど、家族に対する支援というものが非常に手薄であった。その中でご家族は非常に苦労されているという状況がありました。そういう状況を改善していかないと、早期の支援というものがうまくいかないという問題意識を家族会の方々も持っていらっしゃいましたし、われわれ支援者や研究者のほうも持っていましたので、『じゃあ、一度、共通の問題意識に立って実態を明らかにしよう』という話に自然発生的になってきまして、みんなで企画して始めた(のが)きっかけでありました。
平成21年(2000年)の7月から8月にかけて東京近郊の家族会の方々にご協力いただいて実施いたしました。2,000名近くの方々に協力を依頼しまして、7割近くの方々から回答をいただいたということです。最終的には、1,485名のご家族の方々から回答をいただきました。で、早期支援、家族支援に関するニーズ、問題点というものが、非常に大きく分かってきました。」