「(長男が)18歳の7月でした。通っていた学校が定時制の高校でしたので、そちらの担任の先生から、夜、電話がありまして、(長男の)様子がおかしいということで、相談に行きました。
定時制高校でしたので、夜、教室で授業を受けるのですが、担任の先生からは、机の上をコツコツと、落ち着きがなくコツコツとやっているというのです。それで時たま、教室の中を歩くということでしたので、ちょっとおかしいというふうにお話を聞きました。
それで、『友だちが物陰に隠れている』というようなことを担任の先生に話をしたということを聞かせていただいたので、やっぱりおかしいのかなと思ったのです。
(長男は)家の中では、だいたい普段からおとなしいものですから、あまり細かくは分からなかったのですけども、そのことを聞いて保健の先生と相談して、近くの精神科クリニックに、家内と3人で行きました。」
「夜、私も普段勤めていたものですから、(長男が)定時制の4年生だったので、担任の先生から、卒業後をどうするかということを聞かれていまして、本人もどうするかと考えていたようなのですが、私のほうから、『どういうふうにする?』と聞いたら、もし大学に行けるようだったら行きたいということでしたので、担任の先生と面接したら、都立の短大があるからというようなことをお聞きしました。
短大と言っても夜間だったか、そこに行く人は結構多いと聞いていましたので、それを勧められて、本人は、ほんとうに受かるかどうかを非常に気にしていたのですね。高校を受験する時に、最初に希望した受験校を落ちまして、それで定時制に入ったものですから…。就職するつもりがなかったみたいなので大学へほんとうに行けるかどうかと本人はだいぶ悩んでいたと思うのですね。ただ、その悩む状況が私はあまり分かっていなくて、あとで思えば、そこでだいぶ悩んだのだなというふうに思います。」