統合失調症と向き合う

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Y.Y.さん
Y.Y.さん
1990年(平成2年)生まれの24歳(収録時)の大学1年生。高校3年生で体調を崩し、精神科を受診する。2つ目の通院先にあるデイケアに通いながら受験勉強をし、2014年に大学に入学。福祉関係の学部にて勉学中で、社会福祉士や精神保健福祉士の資格取得を目指している。入院の経験はない。両親との3人暮らし。
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9周りの人や医療スタッフとのコミュニケーションについて
Q.医師や医療スタッフからの援助で役立ったことを教えてください

「もうたくさんあって、ありすぎて……。1つ目は、外来通院時代にデイケアというものの存在を紹介してくれたことですね、主治医の先生に(が)。それがあるから、今につながってこられたと思う。

あとはデイケアに入ってからも、担当のスタッフの方々が親身になって話を聞いてくれたり励まして、時には叱咤激励してくれたり、ほんとうにお世話になりました。

あと大きかったのは、主治医の先生は、今の病院の外来に通院した時代からずっと同じなのです。その先生と趣味が合い、自分の話を結構分かってくださっている先生なので、それが奇妙な縁というか、すごく良い出会いに恵まれたなと、僕は思っています。」

Q.主治医とはどのような趣味が共通しているのですか

「ほんとうにいろんな趣味を持っている方なのですけど、アニメの話もできるしゲームの話もできるし、漫画の話もできるし…。で、好きな漫画が似ているといいますか、共通しているのもいくつかあるのでほんとに分かってくれて。もちろん病気のことも先生だから分かってくれるし、僕の趣味というか日常についても分かってくださるので、そういう点はほんとうに話しやすいと言いますか、とても親しみやすい先生でほんとうに有り難い限りですね。」

Q.現在の楽しみは何ですか

「そうですねえ、もちろんいくつもあるのですけど。まあ、僕の昔からの趣味でゲームも好きだし、アニメ漫画も好きだし。あとはそうですね、やっぱり人と話すこととかがすごく好きになったというのも大きいですね。それはもちろんデイケアの仲間だったり、担当のデイケアのスタッフさんであったり主治医の先生であり、大学の先生や友達であり。人と接するのが楽しくなったのは大きいですね。変わってくるものですね。」

Q.ご家族との関係はいかがですか

「家族は、理解があるほうだとは思っているのです。かつて通っていた病院も一定の成果は上げられたのですけれど、今通っている病院を勧めてくれたのがやはり大きい。そのお陰で今の主治医の先生にも巡り会えたし、デイケアにも巡り会えた。それからデイケアを通じていろんな人に巡り会えてお世話になって、話し合い、時には相談に乗ったり相談に乗られたり乗ってもらったりという感じで、いつもいろいろと話題ができたのは、この病院を探してくれたことがやはり大きいですね。」

Q.ご家族は大学に入ったことを喜ばれたのでは?

「もうひとしおだったのではないですかね、思いも。ほんとうにデイケアに入りたての頃は、デイケアのスタッフさんと利用計画というほどかっちりしたものではないですけれど、『どれくらいにここを卒業したい?』みたいな感じの話し合いも、三者面談みたいな形でやったのです、母と僕とその担当のスタッフさんで。

で、まだまだ先だと思って、ほんとうに5年先、6年、7年、8年ずっと…、まあ、30(歳)くらいまでに出られたらいいんじゃない?と、先のこともほとんど考えられないくらいずいぶん先の話だとは思っていたので。家族も、もう実現できたのでこんなにも早く、4、5年で。なので、ほんとうに僕も感謝しているし、喜んでくれていればいいなと思っています。」

Q.デイケアの仲間と話をする際に気をつけていることはありますか

「やはり結構デリケートな方もいるし……。まあ常日頃気をつけていることは、デイケア以外もですけど、あまり喋りすぎない。喋っているといらないことまで言ってしまって、それが揉め事のもとになるのもあれだから……。僕は極力、まずは一歩引いて俯瞰するじゃないですけど、落ちついてみて、言うタイミングを見計らって必要なことだけを言おうみたいな感じにはしていますね。

病気だからと言って気にしているわけでもなく、病気もまあ1つの個性だと思って…。もし仮にちょっと絡みづらいなみたいな人がいたとしても、『絡みづらい人ってどこにでもいるじゃん!』みたいな感じで思うようにしています。特に『デイケアの中だから』みたいなのは、あまりないですかね。」

Q.SST(社会生活技能訓練)を受けましたか

「僕は、SSTを受けました。参加させてもらっていろいろと成長させてもらいました。僕自身も困っていることもあったし。

『なるほど、こういうふうに困っているんだ』と純粋に思って、なるほどね、みたいな感じで、ただ単純に『あ、そうなんだ』とそのまま受け止める感じでしたね。『あ、なるほど、こういうことで困っているのねえ。だったらこうすればいいんじゃないですかね。いいアイデア持ってますよ、僕!』みたいな、アイデアを募集する時間があるので手を挙げたりして、『こうすればいいんじゃないですか』とアイデアを提案することもできました。」

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