統合失調症と向き合う

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森本隆道さん
森本隆道さん
(もりもと たかみち)
50代前半(取材時)。11回の入院を経験。8年前に親元を離れ一人暮らしを始める。現在は、同病のパートナーと一緒にグループホームに住んでいる。通院している病院のソーシャルワーカーの紹介でピアセンター(就労継続支援B型事業所)とつながり、ピアサポーターとして病院のイベントへの参加や中学校などで体験談の発表などを行っている。
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2精神科受診の経緯
Q.受診のきっかけとなった症状を教えてください

「17歳(高校2年生)の時に、もう何が何やら分からなくなって、とても酷かったです。『戦争が始まっているのではないか』『自分が天皇陛下なのではないか』『家が盗聴されている』といった幻聴・幻覚、妄想が現れました。

体重が31キロまで激減し、自分で歩くこともできませんでした。ほとんど寝たきりで母が何か食べさせようとしたけれど食べられませんでした。母と祖母が心配して地元の医院(内科)に連れて行ってくれて、そこから市内の精神科病院を紹介されて行ったのです。その時に診てくれた精神科病院の医師が、今の病院に出向していて、以来、約30年、通院先は変わっていません。

酷い病状ながらも、どこの病院に行ったかは憶えています。即、入院となり、しばらくは牢屋のような感じの保護室でした。初回の入院期間は11か月。治療を受け、スポーツができるようになるまでに回復しました。まずは『休学中だった高校を卒業すること』を目標に頑張りました。」

Q.症状が酷くなる前に兆しのようなものはありましたか

「小・中学校の時にいじめられていました。中学校の時に小学校の時よりいじめが酷くなり、高校生になってからは、しかと(無視)されだしました。違う学区の友達と遊んでいたのですが、口もきいてくれなくなったのです。そういうことでノイローゼになってきて……。

この時、相談できる人はいませんでした。高校2年生の2学期に、成績の順位を上げようと寝ずに無理して勉強を頑張ったことから眠れない日々が続きました。そのせいか、学期末が終わってから、幻聴や幻覚、妄想などが現れ出して、家で寝たきりになってしまいました。」

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