「僕は33年間、この病気を患っていますけど、良い時も悪い時もあるので、自分の夢や希望を捨てずに生活していってほしいと、切に望みます。病気になって、他の人のことまで考えられない状態でしたけど、33年という期間が、そういうふうに(思えるように)してくれたのでしょうね。
過去には、何度か母にあたった時もあります。『なんでわしだけこんな病気にならんといけんのじゃあ!』と言ったり、『産まんでも良かったのに!』と、いちばんきついことを言ったりしました。
実家にいる時に死にたくなったことがありました。車で飛び出して、家の近くにある橋(下に海がありました)を渡ったところの脇に車を止めて、母に『これから死ぬから』と言って、携帯電話の電源を切っていました。車の中で、他の車が通らないか見ていたら、父と母が駆けつけてきて、ソーシャルワーカーさんにも連絡がいっていて、結局、死ぬことはできませんでした。
そういうことが全部で5回ぐらいありました。いろいろなしがらみとか関係性から逃げたくなって、死にたくなりましたが、周りのことが気になり、結局はできませんでした。みんながいることが分かって、自分は死ねないと思ったのです。
皆さんにも『死にたい』と思うことがあると思いますが、絶対死なないでほしいです。今は、『夢や希望を忘れずに』といちばん思いますね。それは、当事者の方々だけではなく、健常者の方にも言えることです。良いこと、悪いこと、いろんなことがありますので……。」
「国に決められているのかもしれないけども、医師でも看護師でも、スタッフを増やして充実させてほしいですね。福祉関係者でもそうです。要望はいろいろありますけど、人数が足りていないのがよく分かるので、なかなか言えていないです。」