統合失調症と向き合う

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森本隆道さん
森本隆道さん
(もりもと たかみち)
50代前半(取材時)。11回の入院を経験。8年前に親元を離れ一人暮らしを始める。現在は、同病のパートナーと一緒にグループホームに住んでいる。通院している病院のソーシャルワーカーの紹介でピアセンター(就労継続支援B型事業所)とつながり、ピアサポーターとして病院のイベントへの参加や中学校などで体験談の発表などを行っている。
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3入院について
Q.今までに何回入院されましたか

「11回です。全部同じ病院で、入退院を繰り返しました。

入院の原因はいつも、薬の飲み忘れです。人との関わりが苦しくなってきて躁状態になって眠れなくなり、その結果、調子が悪くなると薬を飲むのを忘れてしまい、症状が酷くなってしまうのです。今は、薬をきちんと飲んでいますから調子が良いです。」

Q.入院中、嫌な思いをしたことはありますか

「最初の入院の時、僕のラジカセを壊されてしまって、聴けなくされました。再入院した時はCDラジカセ(プレイヤー)も壊されてしまって……、それが嫌でしょうがなかったです。誰の仕業かは……患者さんかもしれませんし、分かりませんでした。」

Q.最近の入院はいつですか

「去年(2018年)の4月頃、前に住んでいたアパートの駐車場の自動車を壊してしまったのです。調子が悪くなっていて、やはり薬を飲めていませんでした。

警察の人に病院に連れて行かれて、即、入院。保護室に入ってしまいました。入院期間は、4月頃から9月頃までの5か月ぐらい。入院中はほとんど保護室でした。初めは重症の保護室にいて、ちょっと良くなって軽症の保護室のほうに移りました。

壊してしまった車の持ち主の方や近辺に住んでおられた方にも怖い思いをさせてしまって、悪かったなと思っています。

実は、この騒動の前にも一騒動があり、入院しました。その時は、病院や事業所の職員のみなさんに『殺してやる』と言ってしまいました。」

Q.入院中、薬の他に受けた療法はありましたか

「作業療法です。茶道もありました。毎週水曜日、裏千家のものすごい先生が来られるのです。17歳の時、開放病棟に移ってから茶道に行かせてもらいだしました。昔は、厳しい点て方で教えられましたけど、今は全然違って簡単な点て方になっています。」

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