統合失調症と向き合う

体験者の声 医療者・支援者の声 家族の声 私たちの活動紹介 イベント おしらせ
O.K.さん
O.K.さん
1949年(昭和24年)生まれ、65歳(収録時)。長男(34歳:収録時)が18歳の時に発症。妻、息子2人との4人暮らし。無職(収録時)。病院で開催する保護者対象の集いに参加し、情報を得る。また医師、看護師、カウンセラーなど多職種スタッフによるサポートを受けることで不安の軽減につながったという。体験者の長男は、現在、地域活動支援センターなどの様々な支援を受け、ピア活動を行っており、週2回、クレープ屋で働いている。
movieImage
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10 >>
1長男の発症について
Q.息子さんが受診する前に出た症状を教えてください

「(長男が)18歳の7月でした。通っていた学校が定時制の高校でしたので、そちらの担任の先生から、夜、電話がありまして、(長男の)様子がおかしいということで、相談に行きました。

定時制高校でしたので、夜、教室で授業を受けるのですが、担任の先生からは、机の上をコツコツと、落ち着きがなくコツコツとやっているというのです。それで時たま、教室の中を歩くということでしたので、ちょっとおかしいというふうにお話を聞きました。

それで、『友だちが物陰に隠れている』というようなことを担任の先生に話をしたということを聞かせていただいたので、やっぱりおかしいのかなと思ったのです。

(長男は)家の中では、だいたい普段からおとなしいものですから、あまり細かくは分からなかったのですけども、そのことを聞いて保健の先生と相談して、近くの精神科クリニックに、家内と3人で行きました。」

Q.息子さんが変調をきたした時はどのようなお気持ちでしたか

「夜、私も普段勤めていたものですから、(長男が)定時制の4年生だったので、担任の先生から、卒業後をどうするかということを聞かれていまして、本人もどうするかと考えていたようなのですが、私のほうから、『どういうふうにする?』と聞いたら、もし大学に行けるようだったら行きたいということでしたので、担任の先生と面接したら、都立の短大があるからというようなことをお聞きしました。

短大と言っても夜間だったか、そこに行く人は結構多いと聞いていましたので、それを勧められて、本人は、ほんとうに受かるかどうかを非常に気にしていたのですね。高校を受験する時に、最初に希望した受験校を落ちまして、それで定時制に入ったものですから…。就職するつもりがなかったみたいなので大学へほんとうに行けるかどうかと本人はだいぶ悩んでいたと思うのですね。ただ、その悩む状況が私はあまり分かっていなくて、あとで思えば、そこでだいぶ悩んだのだなというふうに思います。」

<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10 >>