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「普通の便では出ないので、毎日下剤を飲むのです。お医者から2個もらって飲む。毎日飲みすぎていると今度、便が水っぽくなってくる。そうすると1個にして、またその次の日は2個とか。便を見ながら1個飲むか2個飲むか調節しています。下剤を飲まなければ、普通の便では出ないのです。だから下剤がなくては生きられないわけだろうね。」

「いちばん大事なのは、いかに上手にぴちっと装具を貼っているか。1週間以上貼ると肌が傷みますから、5日か1週間に1度ははがして、もしただれていれば薬を付けるとかして。私は今、1週間に一晩はだいたいパッドをして、薬をしっかりつけて、休ませるのです。一晩、装具はつけずに寝るの。それで朝起きて、午前中のご飯を食べたあとに、便はほぼ出てしまうのね。だからそのあと少しの量が2回あったとしてもね、寝るときにはもうあまりないのです。

それが便秘で、1日排便しないでいると危ないね。夜寝ているときに出ているの。それでも、装具がぴっちりと貼れていれば問題ないけれども、朝起きてびっくりするの。『こんなに溜まっていた、危ないところだった』と、たまにそういうこともあります。」

「人工肛門の場合は、洋服も上にかぶってくるからね。（失敗したときは）服のすそを丸めて、ちゃんとシャツなんかを丸めないと、間違って便が（服に）付いたときに全部脱がなければならない。パンツだけを脱ぐということはできないでしょ。はいているものを全部脱がなければならないでしょ。それで、失敗したところをきれいにしてからなら脱ぎやすいけれど、失敗したのを上手に処理するために脱ごうとして、服に便を付けてしまったらもう全部洗濯。ちょっと付いたって洗濯でしょ。だから非常に慎重に丁寧にやらなきゃならない。いい加減にちゃっ、ちゃっ、ちゃっとはいかない。顔をちゃっ、ちゃっ、ちゃっと洗って、オシロイぱっ、ぱっ、ぱっというわけにいかないんだね。失敗したときには、丁寧に落ち着いてやらないと。うんちの場合はちょっと付いたってあんた、これ拭いただけじゃ自分自身が気持ち悪いもの。放っておけばにおいも飛んでいくかもしれないけど、やっぱり臭いわね。だからそういうことでは、たいへんな人が多いんじゃないかな。

今は装具もいいものに変わったのですよ。やっぱり開発されたのだね。8年ぐらい前のははがれやすかったけれど、今のはもうほとんどはがれないね。よっぽど貼るときに気を付けてきちっと貼りつけておけば、失敗の可能性は非常に低くなったから、気が楽になったね。」

「袋にちょっとでも便が付いていると、それがお腹の上で発酵するじゃないですか。だから、出たばかりの便も臭いけれども、それよりもうんと臭い。

それで脱臭剤があるというので調べたら、それが割合に高くて、1ビン5000円ぐらいするのだね。その脱臭剤を袋に入れて、あちこちべたべた便がくっつくないようにベビーオイルみたいなものをぱっぱっぱっぱっと入り口に付けて（袋のふたを）巻いておくと、最初1回か2回は、つるんと出ちゃう。ほとんど（便は袋に）付いてないんじゃないかと思うようにね。」