がんと向き合う

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小川 清子さん
小川 清子さん
(おがわ・きよこ)
1955年生まれ。島根県益田市在住。2007年に肺がんと診断され病院を転々としたのち、専門病院での抗がん剤治療が奏効し、現在は自宅で療養中。喫煙歴なし。夫と息子、娘2人の5人家族、現在は夫と2人暮らし。1998年に益田駅近くに一軒家を借りて、子供からお年寄りまで地域の人の交流の場としてNPO法人息域(いきいき)スペース ポコ・ア・ポコを開設、現在はがん患者のためのサロンも月に2回開いている。
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1はじめの症状

「体がすごく疲れやすく、だるかったのです。病院に行くと、『年齢的にも更年期障害』と言われて点滴を受けたりしていたのですが、いただいていた薬を飲むと、どうも調子が悪い感じがして一向によくならず、病院を変えてみようと思っているうちに、少し痛みも出てきました。その痛みも筋肉痛というか、最初は『塗り薬くらいで』と先生に言われて、塗り薬をつけていたのですが、だんだん背中から痛みが横のほうに来て、『やっぱり先生、痛いです』と言うと、『レントゲンとCTを撮ってみよう』ということになりました。その結果、『もしかしたら、がんかもわからないね』と言われました。」

●県外の専門病院に行く

「がんの疑いがあるということで、県外の専門病院を紹介していただいて行きました。先生がマスクをしておられたので顔の表情がわからず目だけが見えて、『なんて聞いてこられましたか?』と言われて、私も『いやぁ・・・』と言うと、『ん・・・悪性のがんですね』と言われました。もう『やっぱりか・・・』という感じでした。倒れることもなく、崩れ落ちることもなかったのですが、『やっぱりがんだったんだ・・・』と。今思えば、本当にそのときはすごい衝撃なので、脳自体も衝撃が和らいでくれるような何かが分泌していたのかもしれませんし、興奮状態にあったからなのか、落ち込むところまでは行かなかったというのが正直な気持ちです。

私の場合、肺がんから気管支のほうのリンパ節への転移があり、病期はIIIbということでした。『手術は難しいので抗がん剤でいきましょう』ということになりました。」