2緩和ケア、3つのスタイル
「緩和ケアというのは、ホスピスとか緩和ケア病棟という緩和ケアの『専門施設』に入院していただいた方に緩和ケアをそのスタッフが提供するスタイルと、『一般病棟』に入院されている患者さんに対して緩和ケアチームというものを組織して、緩和ケアチームが出向いて行き、主治医と一緒にケアを考えるスタイルと、それから『在宅』で医療者が訪問してケアを考えて実際に提供する在宅の緩和ケアというものがあり、大きくその3つに別れます。どこで受けるかというのは、それぞれのがん治療の過程や、患者さんあるいは医師の方針で決まってきます。」
●東大病院の緩和ケア
「私が東大病院で提供している緩和ケアは、まさに『緩和ケアチーム』というスタイルで提供しています。主治医の先生から『こういう症状や苦痛があって、その緩和を一緒に考えてほしい』という依頼を受けて、その患者さんが入院している病棟に行ってご本人に会い、ご家族にも会います。主治医の先生と一緒に診察して、スタッフと一緒にケアを考えていく、そういうことを毎日しています。」