統合失調症と向き合う

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原田幸一さん
原田幸一さん
(はらだ こういち)
1974年生まれの36歳(収録時)。18歳ぐらいの時から「どう生きたらいいのだ」という悩みが強く、不眠などの症状が出ていた。23歳の時に精神科を受診するが、通院を中断。その後別の病院を受診し、入院治療を受ける。退院後は、デイケアや作業所などを利用しながらリカバリーでき、現在は、A型事業所に勤めながら、就職活動をしている。障害基礎年金2級を受給。同じ精神障害を持つ妻、実母との3人暮らし。
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4入院治療について
Q.入院中の治療は?

「(治療)は、基本的には薬ですよね。あとは、たまに作業療法士さんが来て、絵を描いたりとかそういうことをしていたので、それに参加したりしていましたけど。あとは特に何もなく…。ま、僕からすれば(保護室から)出られただけで解放感はありましたので。閉鎖病棟で、そのまま退院です。4か月間いました。」

Q.入院中の気持ち

「自然体でしたね。ただ、ほんとに自分がやれるかなあとか、やりたいなあと思ったことをやっていただけですね。治療も、その頃になると、薬がないと治らないんだろうなということが分かったので、とにかく薬の飲み忘れとかをしないようにだけは気をつけて、副作用が辛かったんですけども、飲んで…。

(その時の副作用は)今もありますけど、手の震えとか、あと、体がこわばってよく動かないという症状がすごくありましたね。」

Q.入院中、辛かったことは?

「そうですね、辛いことは、まあ、だんだん治ってくると辛くなりますかね。暇になってくるんですよね。やることがなくなるので。最初はやっぱり頭の中がごちゃごちゃですから、もう訳も分からず過ぎていくんですけど、だんだん整理がついてくると、暇になって飽きてくるというか…。」

Q.退院できると知った時は?

「そうですね、まあ、うれしかったですね。『ああ、普通に退院できるんだ』と思いましたから。病院のほうでは、何10年もいる方が結構いましたから、『あ、これで退院できるんだあ』と思いましたね。」

Q.入院したあとの精神科病院のイメージに変化はありましたか

「変わりましたね。ここは変えたほうがいいとか、そういうことはいろいろありましたけども、ちゃんと治療していって、症状が落ち着けば、家のほうに帰れるというしくみになっていたので、僕がイメージしていたものとは全然違うものだなあというふうに思いましたね。」

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