統合失調症と向き合う

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河野孝徳さん
河野孝徳さん
(かわの たかのり)
1974年(昭和49年)生まれ、37歳(収録時)。18歳頃から不調を感じており、22歳の時(大学生)に受診する。大学校(農業従事者を育成する)卒業後は実家に戻り、実家の農業に従事する。現在は、体調を見ながら実家の農業を手伝うとともに地域活動に参加している。両親、祖母との4人暮らし。
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4治療について
Q.入院した時はどのような治療を受けましたか

「保護室にも何回も入りました。『強制(入院)でもなんでもしてください、僕は(入院)したくありません』と言ったこともあります。結局任意で入院しましたけれども。

(治療は)薬だけではなく、ケースワーカーと話すこともあったり、(臨床)心理士と話したり。あと、今はあまり行われていない電気治療電気けいれん療法;注 今も行われています)も受けたことあります。

今になって思うけれど、やっぱり電気治療は一時的には良くなりましたけども、自分の気持ちが変わっていかないことには、前に進んでいかないので…。その時うつ状態を脱してもですね、やっぱり自分の心1つだなあと思いました。」

電気けいれん療法:かつて電気ショック療法と呼ばれたこともある。薬の無い時代の暗いイメージがあるが、現在は、厳格な監視下で安全な方法で行われており、けいれんの起こらない方法(修正型電気けいれん療法)が主流である。うつ病、躁病、統合失調症の急性期などに有効である。

Q.現在通っている病院と飲んでいる薬を教えてください

「精神科としては2つ目だと思いますけれども、その間何回か転院しているもので…。結局、またそこに帰ってきたという感じですね。今の病院、妹が紹介してくれた病院に、また戻って、もう何年にもなりますかね。

(薬は)朝は、エビリファイが5錠ぐらい入っていまして、ドグマチールが2錠、ワイパックス、あとは胃薬や頭痛薬、あと不安時にと言われていますけども、常時飲んでいるのがセルシン。あと、朝昼晩とあるのですけれども、昼はさっき言ったのと重なる点がほとんどなので、あとは夕方に副作用止めを飲んでいます。あと睡眠薬、寝る時の薬としてハルシオンを1錠とロンフルマンという薬を1錠と、安定して眠れるようにということでセロクエルを1錠飲んでいます。

症状は、体調は悪いんですけれども、考えとかやりたいことは割とはっきりしていて、ただ体がついていかない状態のような気がします。」

エビリファイ(アリピプラゾール):非定型抗精神病薬
ドグマチール(スルピリド):抗精神病薬
ワイパックス(ロラゼパム):抗不安薬
セルシン(ジアゼパム):抗不安薬
ハルシオン(トリアゾラム):睡眠導入剤
ロンフルマン(ブロチゾラム):睡眠導入剤
セロクエル(フマル酸クエチアピン):非定型抗精神病薬
上記以外に、アネキトン(ビペリデン塩酸塩):抗パーキンソン病薬、ロペミンカプセル(ロペラミド塩酸塩):整腸剤、ロキペイン(ロキソプロフェンナトリウム水和物):消炎・鎮痛薬

Q.体調が悪くならないために気をつけていることはありますか

「服薬を忘れないことですね。

(あとは)体がきつくても寝たきりにならないように、なるべく外に出かけていくということですかね。気分を変えたいんでしょうね、自分の中で。自分で(出て行くこと)もあるし、友達から誘われることもあります。

やっぱり、自分の中で劇的なものと言われれば、ピアカウンセリングに出会ったところぐらいから安定してきたような気がします。」

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