統合失調症と向き合う

体験者の声 医療者・支援者の声 家族の声 私たちの活動紹介 イベント おしらせ
河野孝徳さん
河野孝徳さん
(かわの たかのり)
1974年(昭和49年)生まれ、37歳(収録時)。18歳頃から不調を感じており、22歳の時(大学生)に受診する。大学校(農業従事者を育成する)卒業後は実家に戻り、実家の農業に従事する。現在は、体調を見ながら実家の農業を手伝うとともに地域活動に参加している。両親、祖母との4人暮らし。
movieImage
<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  >>
9メッセージ
Q.統合失調症の方へのメッセージをお願いします

「自分は自分であるということですね。病気しようが何しようが、自分は自分である。だから自分を生き抜く。それだと思ってはおります。

命を落としたらもう生まれ変われるかどうか分からないけれども、もうそれでおしまいなので、命を大切にするということですかね。生きていれば、また調子がいい時もやってくるだろうし、そしてまた安定することもあるだろうし。生きない限りには、何にもかも終わってしまうので、生きるということ。頑張らなくてもいいから、ほんと…自分は自分でいいんだよという感じですね。

病気があってもなくても生きているということは、ほんとうに素晴らしいことだと思います。

何もできないし、周りからは『怠け者と思われている』と思ったり、生きていてもしょうがないから、こういう病気をしていると死にたくなることがある人も多々いると思います。でも、生きていれば、生きていればこそ何とかなります。命を失ってしまっては何も残りません。…生きてください。」

Q.ご家族へのメッセージをお願いします

「そっとしてほしいです、割と。(私の場合は)そうやって家族関係が成り立っていますから、子どもの頃からですね、親との関係が。尊敬とかはしていますよ、親に対してはですね。でも、なんて言っていいか難しいですね。その人の気持ちによると思います。僕はそっとしてほしいと思います。

体の調子が整って、やりだしたらやると思っているので、自分の中では。それまでは、準備期間だと思って、そっとしてほしいっていう意味ですね。」

Q.医療者へのメッセージをお願いします

「どんななだめの言葉をかけるよりも、ほんとに辛い時の自分でしたら、話をじっくり聞いてほしいです。傾聴、ということを望みます。ほんと、辛い自分を受け止めてほしい、どんな名言を言ってくれるよりも。

あとは、服薬とかもありますけれども、その辺をうまく対処してほしいですね。」

Q.インタビュー協力の理由を教えてください

「自分にとっても、たいへん良い経験になるかなあと思いましたので、受けさせてもらいました。

今までいろんな人の中で話したりもしてきましたけど、友達の紹介だったのですけれども、ほんとうにあとから振り返るといい想い出になったということを聞いていたので、自分も挑戦してみたいなあと思いました。

思ったようには言い尽くせないことも多々ありまして…。カメラでなくて僕の心を何かで収録できるなら、観てほしいという感じですね。」

<< 1  2  3  4  5  6  7  8  9  >>