統合失調症と向き合う

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A.T.さん
A.T.さん
34歳(収録時)。19歳の時にうつ症状で受診し、その後、激しい症状が出たことで入院治療となり、統合失調症と診断される。10年ほどデイケアに通所し、2年前から2つの作業所に週4日通っている。現在、統合失調症の症状は落ち着いているが、合併症として糖尿病を発症。むしろ糖尿病のコントロールが問題になっている。一人暮らしをしているが、支えてくれるパートナーがいる。
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4退院後の生活
Q.退院後はどのように過ごされましたか

「デイケアには、そこから10年近く通うことになるのですけれど、今の作業所に行くまでに。デイケアの作業とかをしながら。それでもやっぱり、生活リズムは相変わらず、寝てばっかりの日のほうが多かったのですけど…、そうですね。

でも、やっぱりデイケアがあったから、基本的な生活をちゃんとするようにしたほうがいいなと、自分で認識できたのは良かったなあと思います。ま、今でもまだ完璧ではないですけれど。」

作業所:「共同作業所」、「地域作業所」、「小規模作業所」と呼ばれ、主に精神疾患の患者が社会復帰を目指し、活動するところ。作業所では、簡単な内職作業や軽作業(弁当・菓子・手芸品などを作る)をしたり、自分達が作った商品の販売を行うことで、自立に役立つノウハウを身につけていく。賃金を受け取ることで、働くことへの充実感が得られるメリットもある。

Q.作業所に行くことになったきっかけは?

「何回か、『作業所に行ってみたい』と言ってはいたのですけど、やっぱり定員がいっぱいで、行けなくて。ある時、ちぎり絵を、そのデイケアがきっかけでするようになるのですが、作業所のほうで、(ちぎり絵を)見てもらいたいというふうな話があって。(それは)自分から言ったのですけれど。そこから作業所に顔を出すようになって、登録をできないかということになって登録させてもらったのです。」

Q.作業所でどのようなことを行っているのでしょうか

「今につながっているのですけれど、ちぎり絵を継続して作ったり、作業所が販売するポチ袋(作り)とか…、それも貼り絵なのですけど、細かな作業をしている感じです。

そこでお昼(飯)をいただけるのですけれど。ま、そこに通っているから、やっぱり1日過ごしているなという感じがすごくします。

友人にも言われたのですけれど、1日を過ごすということが、学校とか会社とかに行っていないと、自分で律して(何かを)するというのが、ほんとに難しいなあと思っています。家事だけこなすといっても限界があるし。組み込まれて、何かをするということが、やっぱりいいなあと思います。」

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