統合失調症と向き合う

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A.T.さん
A.T.さん
34歳(収録時)。19歳の時にうつ症状で受診し、その後、激しい症状が出たことで入院治療となり、統合失調症と診断される。10年ほどデイケアに通所し、2年前から2つの作業所に週4日通っている。現在、統合失調症の症状は落ち着いているが、合併症として糖尿病を発症。むしろ糖尿病のコントロールが問題になっている。一人暮らしをしているが、支えてくれるパートナーがいる。
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7医療者とのコミュニケーション
Q.主治医とのコミュニケーションで心に残っていることはありますか

「(主治医は)基本的に厳しいドクターなのですけれど。ま、印象に残ったことを1つ挙げるというのは難しいですが、私が結構、なんて言うかな、自分に甘いので、基本的に厳しくしてくれていることが、いいことなんだなというふうには思います。

それ(厳しいの)が辛かった時期も結構長かったのですけれど。でも、やっぱり、『それでいいよいいよ』と言われていたらどうなんだと思うと、やっぱり厳しくしてくれているドクターで良かったなと思います。」

Q.看護師の対応で嬉しかった思い出はありますか

「入院した時に、うちの姉と同じ年齢の、4つ上の看護師さんがいてくれたのですけれど。もうその方は病院(を)去られたのですが。すごく仲良くしてくれて、友達みたいにいろいろなことをしゃべったりして。本当に、その看護師さんがいてくれたから入院を乗り切れたのではないかなというぐらい、よく接してくれた看護師さんでした。

もう一人の看護師さんもいて、その方も、いろいろ雑誌を見せてくれたり、良くしてくれました。やっぱそういう人達に恵まれたというのは、本当に大きかったなあと思います。

なんて言えばいいかな…。ま、友達では決してないのですけれど、看護師として見守っていてくれて、基本的に。その上で親しくしてくれて、辛いことも打ち明けられて…。よくありがちな言い方ですけれど、『寄り添ってくれている』というか、お情けではなくて。やっぱりそこがその2人はプロの看護師さんなんだなというふうに思ったのですけれど。

もう退院してからは、別に、ずっと関係が続くとかではないのですが、母とも言っていたのですけれど、人生にはそういう出会いもあるのではないかということで、思い出深い人達に出会えたなと思うのです。」

Q.治療で辛かった思い出はありますか

「そうですねえ、仕方がないのですけれど、自分でやっぱり症状が激しい時はお手洗いができないので、尿を採られる時というのがいちばん辛かったですね。それは、しょうがないのですけれど。自分では見えていないのですけれど、たぶん管を通されていたんだと思うのです。その時がやっぱりいちばん辛かったですね。

でも、なんて言うか、心無い言葉を言われたとか、そういうことはまったくなかったですね。」

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